韓国統計庁長が涙の離任式「自分は言うことを聞く方ではなかった」

韓国統計庁長が涙の離任式「自分は言うことを聞く方ではなかった」

 「統計が政治的な道具にならないように心血を注いだ。それが国家統計に対する国民の信頼を得る正しい道だったからだ」

 黄秀慶(ファン・スギョン)前統計庁長は27日、政府大田庁舎の大講堂で開かれた離任式で終始涙を流しながら、あいさつを続けた。黄前庁長は「過去1年2カ月、大きな過ちなく、庁長の職務を遂行した。統計庁の独立性、専門性を最優先の価値とし、それを重心にしようと努力した。国家統計は正しい政策を樹立したり評価したりする上で、基準にならなければならない」などと強調した。

 黄前庁長は離任式直後、インターネットメディアが更迭理由を尋ねたのに対し、「自分は知らない。それは(青瓦台の)人事権者の考えだ。それはどうあれ、自分はそれほど(青瓦台などの)言うことを聞いた方ではなかった」と話した。

 全羅北道全州市出身の黄前庁長は、大学時代に労働運動を行い、週刊労働者新聞で2年間記者を務めた。そして、30年余りにわたり、労働経済を研究した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で大統領職引き継ぎ委員会諮問委員、大統領諮問政策企画委員会委員を務め、文在寅(ムン・ジェイン)政権と政策路線が一致するとの評が聞かれた。しかし、理由も分からないままに辞任に追い込まれた。

 文大統領が黄前庁長を突然更迭したのに続き、青瓦台が所得主導成長のプラス面が示されるように、統計庁に新たな調査方法の策定を求める方針を固めたことが27日までに分かった。これに対しては、「青瓦台の意向に沿った統計を注文したのではないか」と指摘する声がある。与党幹部は「文大統領と青瓦台のブレーンは、実際の経済状況は改善しているのに、統計庁の調査方式が現実を反映していないと判断している。下半期から統計庁と国策シンクタンクなどが前向きな経済現象を反映した深層分析、研究を多数発表する予定だ」と説明した。

イ・ジュンウ記者 , イ・ミンソク記者
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