「低信頼社会」韓国、盗撮におびえる若いカップルたち

 警察によると、隠しカメラによる犯罪は2016年に5185件にまで上っている。2011年に1523件だったのと比べると5年でざっと3倍以上にまで増えた。

 今月初めにはモーテルの宿泊客1600人を盗撮し、インターネットにリアルタイムで送信していたグループが逮捕された。同グループは、忠清道や慶尚道にあるモーテルの個室42室に盗撮装置を設置し、4月3日までの約3カ月間にわたって撮影し続けたという。グループの一人が宿泊業者を回って2、3時間だけ部屋を借り、テレビのセットトップボックス(放送信号変換装置)やコンセント、ヘアドライヤーを置く台などに小さな穴を開け、無線IPカメラを設置した。同カメラのレンズは1ミリ足らずで、肉眼では識別できない。警察によると、同グループは違法に撮影した803編の動画をグループが運営するインターネットの有料サイトでリアルタイムに放送し、3カ月で約700万ウォン(約69万円)を稼ぎ出していたという。

 一般の宿所とは違って、自宅などを宿泊施設として提供している「Airbnb」なども油断は禁物だ。Airbnbを通じて紹介された宿泊施設にも隠しカメラが設置されていたという苦情は後を絶たない。昨年3月、タイのバンコクを旅行した30代の男性は、宿泊先で置き時計のように見える隠しカメラを発見した。日本やカナダなどでも同じ問題が起こっている。Airbnbは、こうした苦情が寄せられるたびに該当する宿泊先をホスト名簿から削除しているが、監視カメラなどが設置されている場合、事前に必ずこれを知らせ、関連する法令を守るよう呼び掛ける利用約款以外に、隠しカメラによる盗撮を阻む方法はない。インターネットでAirbnbと検索すると、「Airbnbを通じた隠しカメラのない宿泊先の選び方」といった書き込みがたびたび見受けられる。

イ・ヨンビン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 「低信頼社会」韓国、盗撮におびえる若いカップルたち

right

あわせて読みたい