韓国国会国防委トップも北を擁護「弾道ミサイルではない」

 ロケットとは、推進体の燃料だけを利用して飛んでいく装置を指す。もともと軍隊では、ロケット装置を用いつつも誘導機能がないものは「ロケット」、誘導機能が搭載されたものは「ミサイル」に分類していたが、最近ではこの概念が混用され、区分する意味はないというのが専門家らの主な意見だ。さらに北朝鮮は、ミサイル・ロケットをほとんど同じ概念で使っている。クォン・ヨンス元・国防大学教授は「韓国軍がミサイルと断定し、弾道ミサイルだと結論付けられたら国連安保理制裁違反。だから北朝鮮も頭を使い、新型戦術誘導兵器という表現を使ったようだ」と語った。

 米国も、こうした点を意識したかのように、今回の北朝鮮の挑発について「中・長距離ミサイル、大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではない」とは言ったが、短距離ミサイルの発射は否定しなかった。韓国の保守系最大野党「自由韓国党」のナ・ギョンウォン院内代表は「韓国政府は北朝鮮の発射体を事実上ミサイルとみており、軍事的行動への対応も取っているものとみられる。国防部は北朝鮮の挑発を積極的に糾弾すべきにもかかわらず、過度に政治的な判断を行い、むしろ隠すことに躍起になっているのではないか」と語った。

 一方で7日、韓国軍内外からは、韓国の弾道ミサイル「玄武2」と北朝鮮の「イスカンデル」級ミサイルの形状がかなり似ていると指摘する声が上がった。実際、両者の形状はかなり似ており、ロシアの技術が南北に派生して流れ込んだのではないか、という見方もあった。だが韓国軍の関係者は「細かな諸元は明かせないが、推進システムなどが違うと理解している」と語った。

【表】主な発射体の諸元

梁昇植(ヤン・スンシク)記者 , ユン・ヒョンジュン記者
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