ウォン副代表は「昨年は石炭など、国連制裁で取引が禁じられている物資を積んだ船舶が北朝鮮から中国に向かう様子を目撃したとする情報だけで555件あった」「中国当局はこれらの船舶をストップさせる措置を1回も行わなかった」と公表した。さらに「そのうちの400隻以上は北朝鮮の旗を掲げた船舶で、それらは主に(浙江省)寧波のように中国における活発な(産業)地域に向かった。入港するには船舶の船籍、出港地、寄港地といったデリケートな情報を地元当局に提出しなければならないはずだ」と指摘した。「北朝鮮船舶は深夜に泥棒のようにひそかに入港するのではなく、ドアを激しくノックして正式に入港しているが、中国当局は何の対処もしていない」ということだ。
ウォン副代表は「中国のバージ船が、国連の対北朝鮮制裁で取引の禁じられた物品を積んで北朝鮮に向かったケースだけで155件あり、これらは北朝鮮で再び貨物を積んで戻っているが、中国は何もしなかった」とも説明した。ウォン副代表が明らかにした事例を全て合計すれば、米国が入手あるいは提供した情報は合計788件に上る。ウォン副代表は「中朝貿易がとりわけコロナ後に減少しているのは確かだが、報告されていない違法な貿易は今も深刻だ。他のどの国もこれほどの規模で北朝鮮と違法な取引はしていない」として「(中国は)沿岸海軍と大洋海軍に巨額の予算を投入し、監視技術にも巨額の投資を行う政府だ」「国連制裁を実行する能力はあるが、そのようにはしていない」などとも指摘した。