学校でのいじめや暴力被害を告白する、いわゆる「暴Too(暴力+MeToo)」がプロバレーボールを中心に韓国スポーツ界に広がっている。昨年6月に自殺したトライアスロン選手チェ・スクヒョンさん事件が指導者による暴力の実態を告発したものだとすれば、今度は先輩・後輩や仲間たちの間のいじめを告発している点が違いだ。被害者は十数年前のことに言及しているが、加害者は今、世論の袋だたきに合う。「分別がなかった10代のころのことだ」と言い訳してもどうしようもない時代だ。
■「双子たち、10年前のあの出来事を覚えている?」
プロバレーボール選手で双子のイ・ジェヨン、ダヨン姉妹(24)=興国生命=の「暴Too」は10日未明に始まった。姉妹と同じ全州槿暎中学校のバレーボール部だったという被害者Aさんは「10年前のことだから忘れようと思ったが、加害者たちは自分たちの過去を忘れてしまったようだ」として、21項目にもわたる被害事実をインターネット上で暴露した。常習的な暴行や暴言のほか、ナイフで脅迫したり、金銭を常習的に恐喝したりしていたという衝撃的な内容も含まれていた。同姉妹は暴露の書き込みが掲載されてから16時間後、「分別のなかったころにやった無責任な行動のため、多くの方々を傷付けた」と頭下げたが、世論は冷ややかだった。姉妹のバレーボール界追放を求める請願が青瓦台国民請願サイトに寄せられ、所属チームの興国生命には懲戒処分を要求する声が殺到した。