「偽装未婚」する新婚夫婦たち…韓国の婚姻届提出数、過去最低に

 会社員のキムさん夫婦(29)は婚姻届を出さず、昨年10月に5億ウォン(約4800万円)で買ったソウル市冠岳区奉天洞の17坪(約56平方メートル)のマンションで一緒に暮らしている。キムさんは結婚して財産を一つにする代わりに、お相手の女性に現金を貸して借用書をもらう形で共同資産にした。キムさんは「政府が新婚夫婦特別供給恩恵を与えるのは婚姻届提出後7年までだ。ひとまず、もっと良い家に引っ越す資金をためた上で届を出すつもりだ」と言った。

 若者たちが集まるインターネット上の結婚準備コミュニティー・サイトや、母親向けコミュニティー・サイトなどには「婚姻届提出のメリット・デメリット」や「最適の時期」を尋ねる書き込みが多い。「婚姻届 皆さんいつ出しましたか?」「請約のため婚姻届を出さなければならないのか、悩んでいます」などの問いかけがある。コメントには「最近、結婚後2年くらいは提出しないようです」「私も提出していませんが、10年は出さないつもり」「あえて出す必要はない」などの反応が主流だ。

 「婚姻届を出すな」とあおる、いわゆる「不動産財テク専門家」も多い。ある不動産関連ブログには先月28日、「1住宅所有者の新婚夫婦にとって最高の財テクは婚姻届提出を遅らせること」というタイトルの文章が掲載された。6日には動画投稿・共有サイト「ユーチューブ」のあるチャンネルにも、「住宅を複数所有しているなら税金が高いので、子どもが生まれても『未婚の母』のままでいる人もいる」という内容の動画がアップロードされた。成均館大学社会学科のク・ジョンウ教授は「結婚当事者たちは好きこのんで婚姻届を出さないわけではない。ここまでしなければ住宅が所有できないという世の中が問題だ」「政府は、婚姻届を出していない夫婦の結婚生活実態を把握し、なぜそうするしかないのかをよく聞き、それに合った対策を講じなければならない」と語った。

■韓国人に聞く、婚約破棄を考えるほど致命的な欠点とは?

チャン・グンウク記者
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