ワシントンのある専門家は「LGとSKは、今や重要産業となったバッテリーのサプライチェーンをバイデン政権がチェックしていることの意味をしっかりと理解できているか疑問だ」と指摘した。両企業の対立は、この重要な分野で外国の企業が主導権を握ったときにいかなるリスクがあるかをバイデン政権に思い知らせる結果をもたらしたというのだ。つまりサプライチェーンの弱点を突き付けたということだ。
トランプ前政権の外交が荒っぽくてうるさく脅迫するやり方だったとすれば、バイデン政権の外交は笑みを浮かべながらピンセットとメスを持って外科手術をするようなやり方だ。おそらく文在寅(ムン・ジェイン)政権はホワイトハウスに直接対応するしかない韓国のグローバル企業を支援したくともできないだろう。米中による貿易戦争が本格的な技術戦争へと拡大する中、関係する国々は国運を懸けた総力戦に取り組んでいる。ところが文在寅政権は今も北朝鮮しか見えない色眼鏡を掛け、中国の反応ばかりを気にしながら完全に違った方向に進んでいる。来月開催される韓米首脳会談で韓国がまた何か的外れなことを言い出さないか今から心配になってくる。
姜仁仙(カン・インソン)副局長