【コラム】韓国空軍F15Kの性能改良に4兆ウォンもかかるって?

 2011年以降4機が配備された米ボーイング社のE737-AEW&Cの性能改良(2023-30年)も、費用の問題のせいで「時限爆弾」のような存在と見なされています。韓国空軍は1兆5000億ウォン(約1450億円)ほどで4機を配備しましたが、その改良費用も1兆5000億ウォンほどになるといいます。改良費用が配備費用と同じになるわけです。

■ボ社「改良費用、水増しして伝えられている…最終交渉価格は大幅に低くなるだろう」

 改良事業は、E737にIFFおよびデータリンク(Link-16)性能改良などを施すことが中心的な内容だといいます。防事庁は、F15K性能改良事業と同じく、このようなE737-AEW&C性能改良費用は絶対に受け入れられないという立場だと伝えられています。

 韓国空軍は現在、AEW&Cをさらに2機追加配備する早期警戒機2次事業も進めていますが、既にE737-AEW&Cが4機配備されているので、E737追加配備の可能性は高いと予想されてきました。韓国軍上層部の別の消息筋は「E737-AEW&C性能改良の費用がどれだけ削減されるかによって、早期警戒機2次事業の先行きが変わってくることもあり得るだろう」と語りました。

 なお、F15KおよびE737のメーカーであるボーイング社側は、非公式な形で「現在伝えられている改良費用は水増しして誤って伝えられている面が多く、最終交渉価格は、今伝えられているものよりはるかに低いだろう」という立場を示しているといわれています。

■防事庁・韓国空軍、改良費用削減に総力を挙げるべき

 通常の場合、兵器の性能改良事業は競争相手がいないので「メーカーの言い値」「メーカー側が『スーパー甲チル(優越的地位を利用した無理強い)』をやりやすい事業」という声が少なくありません。これまで韓国軍に多くの兵器を売ってきた米ボーイング社は、韓国政府や軍、国民の期待と信頼に背かないようにすべきでしょう。防事庁や空軍など韓国政府当局も、力量を総動員して交渉力を高め、いわゆる「ぼったくり」に遭うことのないようにすべきです。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

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