米国防長官の抗議から2カ月、星州基地にTHAAD設備を追加搬入

施設の改修に必要な機器や発電機など

 韓国軍当局は28日、「THAAD基地への装備や物資の搬入は基地の正常化にかなりプラスになる」との見解を表明した。THAADは北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対抗するためのものだが、これに必要な装備を在韓米軍が星州基地に配備したのは2017年4月だ。ところがその後、THAAD配備に反対する団体や一部地元住民らの反発が激しくなり、基地内で作業する兵士たちの生活に必要な幕舎の工事は4年にわたりほぼ行うことができなかったが、今回ついにそれが動き出したのだ。工事が遅れていることについて米国からは「韓国政府はTHAADに神経質な中国を意識し、事実上これを放置している」といった疑念の声まで出ていた。

 現在、星州基地には韓国軍兵士と米軍兵士およそ400人が常駐しているが、建物が非常に古く、しかも電気や上下水道など生活に必要な施設も不十分で、兵士たちは大きな不便を強いられている。そのため2018年以来ストップしている基地の敷地に対する一般環境影響評価を早期に行い、今の「臨時配備」から「正式配備」へと転換すべきとの指摘もある。現在、環境影響評価協議会は担当者も決まっていない状態だ。

 この日行われた搬入作業は韓国国防部が異例にも計画だけでなく、装備の写真まで事前に公開したという点で特に注目を集めている。国防部は搬入前日の27日夜「明日、施設の改修に必要な工事用の資材や物資、発電機やこれと関連する機器などの輸送が行われるだろう」とするプレスリリースを公表し、搬入される発電機や機器の写真3枚も公開した。昨年5月に「深夜の奇襲輸送作戦」によってTHAAD基地の老朽化したミサイルやそれ以外の機器などを交換したが、今回はその当時とは非常に対照的な動きだった。とりわけ搬入される機器の写真まで事前に公開するのは今回がはじめてだ。

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ユ・ヨンウォン軍事専門記者 , 朴圓秀(パク・ウォンス)記者
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