ムン氏は2017年に光州市主催の第7次補償審議委員会(委員長は光州市長)を通じて最も低い14級の障害が認定され有功者となった。それから2年後には拘束負傷者会の会長にも就任した。過去のニュースはムン氏について「1980年5月20日に光州駅の地下室から2体の遺体と一人の負傷者を手押し車で運び出していたところを逮捕され、釈放後に再び逮捕された」「軍靴によって手を踏みつけられ殴られた」などと紹介していた。その後はKBS放送時事番組「時事直配送」がムン氏の怪しい過去について報じた。それによると当時の審議委員は「ムン氏は顔の識別ができない白黒写真を証拠として提出した。5・18団体長の一人が『私が保証する』と言ったので、私も通過させた」と証言し、べつのある民主化有功者は「あの日の遺体は市庁の噴水台で回収した」と暴露した。拘束負傷者会は6月16日の声明で「組織暴力団の元組員という過去を隠蔽(いんぺい)し、5・18有功者に成り上がった」などと批判した。これらの証言や声明の意味する内容が今では一層重くのしかかってくる。
こんな話も聞こえてくる。「ムン・フンシクが会長に出馬する前、米軍の情報員と名乗る人間を連れて光州市内のあちこちを回ったそうだ」というものだ。