【コラム】リネージュもどきばかり量産する韓国のゲーム会社

 開発側の立場からすると、収益構造の土台が「リネージュ」になるのは気楽な選択肢だ。既に市場性を検証済みの方法だからだ。だが逆説的に、こうしたゲームの登場は韓国MMORPGの歴史において、その基準が「リネージュ」になってしまうという限界性を示す。全てのゲームがどれも「リネージュ」に追随するとしたら、それは果たして望ましい在り方なのだろうか。韓国のゲーム業界全体が考えてみるべき問題だ。

 このごろのユーザーは、ちゃんとしたゲームが出ても、「お金をどれだけ使うのか」を作品評価の主たる要素にしている。ゲームにお金を費やさない「無課金ユーザー」が落ち着いて楽しめるゲームがない、というユーザーの不満混じりの態度も続いている。もちろん、ゲーム会社の立場からも、巨額の費用を投じて開発したゲームに適切な水準の収益構造を備えるのは当然のことだが、お金を使わなければ楽しめないゲームの持続性は長くない。結局のところ、固定化した収益構造と閉鎖的な市場性で、韓国ゲームは「内輪のリーグ」を形成しているのではないかと心配になる。

 そうした懸念は、既に数字で現実になりつつある。韓国のモバイルゲームのユーザー層は、短時間で急速に減っていく。ビッグデータ分析プラットフォーム「モバイルインデックス」によると、『第2の国』の場合、サービス開始直後の6月10日の時点では87万人を超える日間利用者数(DAU)を記録していたが、7月2日には23万人台にとどまった。『ODIN』もまた、オープン初日にはDAU59万人を記録したが、週末には41万人に低下した。既に『トリックスターM』がその先例を示してくれている。オープン初日に2大マーケットの人気ランキング1位を達成した『トリックスターM』は、リリースからわずか1カ月ほどでDAUが30分の1に減った。壮大なスタートを告げた各ゲームが、音もなく消えてしまわないことを望むばかりだ。

パク・チヨン記者

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