批判的なメディアに「スパイ」のレッテル…総選挙を控えたプーチン大統領、弾圧を開始

四つの報道機関、18人のジャーナリストを「外国の代理人」と決めつけて弾圧
ガーディアン紙「独立メディアに対する死刑宣告」

 この措置について「モスクワ・タイムズ」紙は「広告収入の減少や各種の制限措置によりロシア国内での活動は事実上禁止されたも同然」と伝えた。「ガーディアン」紙は「独立メディアに対する死刑宣告」と報じた。小規模な反政府団体・ジャーナリストなどに対する弾圧も強化し、亡命の道を選ぶ人が続々と増えている-と「モスクワ・タイムズ」紙は伝えた。

 昨年7月、プーチン大統領は自分の任期を84歳になる2036年まで延長できる改憲に成功し、終身政権への制度的な道を用意した。2000年に大統領ポストに就いたプーチンは、3期連続の大統領就任を制限する憲法に阻まれて08年から12年までは側近のドミトリー・メドベージェフを「操り人形」の大統領に仕立て、自分は実権型の首相を務めた。12年に再び大統領に選出されたプーチンが36年まで統治を続ければ、旧ソ連を31年間統治したヨシフ・スターリンを上回り、ロシアに君臨した20世紀最長の統治者になる。

 独走体制を既に確固たるものにしたにもかかわらず、野党弾圧の手綱を緩めないのは、わずかな権力の亀裂からも反政府の動きが広がりかねないという懸念があるからだ。政権与党「統一ロシア」の支持率は、ロシアの世論調査機関「レバダ・センター」の調査によると、コロナ失政の責任論のため今年3月の時点で27%を記録。8年ぶりに最低の記録となった。与党に対しコロナの責任を問う声が強まる中、今年初めにはナワリヌイ氏の釈放を要求するデモが湧き起こり、積極的な大規模反政府運動も発生した。

 プーチン大統領は、今年下半期に行われる各地の小規模な地方選挙で勝利するためにも、あらゆる組織力を動員している。ロシアの調査報道紙「ノーバヤ・ガゼータ」などによると、各地域の有力な野党候補の出馬を妨げるため、各種の妨害工作が繰り広げられている。「ユーロ・ニュース」は「終身政権を夢見るプーチンの熱心さの中で、地方・メディア・在野反政府活動家が全方位的弾圧を受けている」と評した。

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イム・ギュミン記者
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