【ルポ】中朝国境・新義州に15階建てアパート続々…金正恩の虚勢?

 丹東市民の間では18年に初めて中国を訪問した北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が高層建築の立ち並ぶ中国・丹東と平屋の建築物が主体の北朝鮮・新義州を比較し、高層アパートの建設を指示したといううわさが流れている。新義州在住だが、コロナで国境が閉ざされたために丹東で暮らしているという北朝鮮華僑は「平屋の民家数戸を取り壊して建物を建てていると聞いている」と話した。北朝鮮では建築資材が不足しているのではないかと聞くと、「北朝鮮に資材があるはずがなかろう。中国の支援を受けて建てているのではないのか」と答えた。

 ある丹東市民は「新築アパートの周辺で夜にも灯りがついていることが最近の変化だ」と話した。北朝鮮は電力事情が悪く、夜になると新義州では駅前広場周辺の大型照明以外は「暗黒の都市」と化していたが、最近は街灯とみられる照明ができたという。中国製の太陽電池パネルが北朝鮮に渡ったことによる変化とされる。

 鴨緑江沿いは厳しい監視で一般住民の接近が難しいという。このため、実際に住民が住む目的ではなく、中国側に対する一種の宣伝効果を狙ったのではないかという分析もある。実際に北朝鮮がアパートを建てている地域は戦争で破壊された「鴨緑江断橋」一帯で、中国人観光客が最も多い有名観光地だ。

北京=パク・スチャン特派員

■ブルームバーグによる「住宅バブル番付」1位はニュージーランド…韓国は?

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  • 【写真】新義州に建設中の高層アパート…8月28日に中国遼寧省丹東市から鴨緑江の反対側を眺めると、北朝鮮・新義州市内では15階前後の高さのアパート3棟が建設中だった。/丹東=パク・スチャン特派員

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