「冗談で私の顔をわいせつ動画に合成したんだって」 韓国でディープフェイクが拡散

 最近ツイッター、タンブラーなどのソーシャルメディアには「知人陵辱」「知人合成」という検索ワードが目につく。知人の写真2-3枚を送れば、ポルノなど性的羞恥心を抱かせる写真や映像と合成するという広告だ。気に入らない知人に恥をかかせたり、関心を寄せる相手をひそかに性的な対象にしたかったりする人の需要を狙ったものだ。業者は連絡先を公表せず、機密性が高いメッセンジャーアプリのテレグラムなどを利用し、「無料で製作するから、知人の顔と体の写真を送れ」だとか、合成費用として、写真1枚当たり1000ウォン、動画1件当たり1万ウォン相当の文化商品券を送るように要求してくる。

 政府系のデジタル性犯罪被害者支援センターが昨年、24のアダルトサイト、ソーシャルメディアに掲載された1万1981件の違法合成画像を追跡した結果、学生・職場など一般人を対象にしたものが全体の20%を占めた。同センターの担当者、パク・ソンヘさんは「過去には歌手、俳優など有名人の違法合成画像を拡散していたが、最近は一般人が周辺の知人を対象に犯罪に及ぶケースが増えている。ディープフェイクにアクセスしやすくなっており、犯罪への悪用に対する警戒も必要だ」と指摘した。

 冗談だとしても他人が性的な羞恥心を抱く合成写真、合成画像を製作して広めた場合、法的に処罰を受ける可能性がある。他人の意思に反し、配布目的で性的欲望、羞恥心を誘発しかねない編集物、合成物を製作した場合、5年以下の懲役または5000万ウォン(約470万円)以下の罰金を科すという条項が性暴力処罰法に新設された。アンパク法律事務所のアン・ジュヨン代表弁護士は「ディープフェイクアプリで提供される露出度が高い衣装の人物に同意を得ていない他人の顔を合成し、性的羞恥心を誘発した場合、デジタル性犯罪になる。名誉を失墜させる可能性がある行為が行われる合成画像の場合、名誉毀損罪にも該当する可能性がある」と指摘した。

チェ・ジェウ記者

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  • ▲本紙男性記者のディープフェイク実験映像-本紙男性記者がスマートフォンアプリで自分の顔を別の女性の体と合成したディープフェイク映像

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