悪材料をチャンスに変えた「ユーティリティープレーヤー」金河成【コラム】

「どこでも守れる」内野手、韓国人初の「ゴールドグラブ賞」受賞
「どのポジションでも最善を尽くす」―黙々と取り組んだ練習が実を結ぶ

 金河成は今季二塁手として98試合、三塁手として29試合、遊撃手として16試合に出場した。1日に二つのポジションをこなす日も少なくなかった。例えば、9月の場合、6日には二塁手と三塁手、10日には二塁手と遊撃手、11日には二塁手、13日には遊撃手だった。「大変じゃなかったか」という高校の後輩からの質問に、金河成は淡々と答えた。「私が選んだことだからやらないと。会社員が会社に行きたくないからと言って休むわけにはいかないでしょう」

 注目を集めるほどではなかったが、金河成は今季38盗塁を決めてチーム1位、リーグ5位につけた。盗塁は負傷とアウトの危険性が伴う冒険だ。金河成はそれでも死ぬほど走った。盗塁が昨季(12盗塁)の3倍に増えた。ヘルメットが飛ぶほど全力疾走する姿は今やシンボルマークとなった。サンディエゴの現地メディアは、金河成について「休みの日も練習に打ち込む、最も一生懸命で本気の選手」と評価している。

 金河成はあるテレビ番組の取材で高校の後輩たちに「打者は10回出て3回打ってもうまいと言われる。つまり、失敗を続けるほかない」とし、次のように語った。「人は失敗するたびにストレスを受け、メンタルが崩壊する。これに打ち勝たなければならないが、その方法はルーティン(反復練習と行動)に限る。一日一日をそのように続けていけば、耐える力となる」

 野球は投手が最も輝くスポーツだ。大リーグで活躍する柳賢振(リュ・ヒョンジン)投手が「勝ち星」を一つ挙げるたびに熱狂的な拍手が湧き起こり、ニュースとなって報じられる。野手が横っ飛びしてゴロをうまく処理したからと言って、歓声があふれるわけでもない。『野球とは何か』から言葉を引用するなら、守備は「19回上手にさばいても一度ミスすれば、逆賊と言われる」厳しい部門だ。しかし、そのようなボール一つ一つを誰かが後ろでうまくさばいてくれなかったら、いくら世界最高の投手でも勝つ方法は存在しない。毎日黙々と練習し続ける金河成とこの世の全ての「ユーティリティープレーヤー」にささやかな声援を送りたい。

キム・シンヨン国際部長

【表】韓国人初ゴールグラブ受賞・金河成、打って走ってチームに貢献

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