キム・ヨナ(22)が7年ぶりにフィギュア総合選手権大会に登場する。5日と6日、ソウル市陽川区の木洞アイスリンクで開催される第67回全国男女フィギュアスケート総合選手権兼2013年世界選手権韓国代表選抜戦は「フィギュアの女王の国内復帰戦」という特別な意味を持つ大会だ。

■「ぬいぐるみの雨」予報?

 2010年バンクーバー冬季五輪金メダリストのキム・ヨナが韓国国内で行われる大会に出場するのは、08年12月に京畿道高陽市で行われた国際スケート連盟(ISU)グランプリ(GP)ファイナル以来だ。その前に出場したのは07年2月の全国冬季体育大会。総合選手権はジュニア時代だった06年以来、7年ぶりだ。

 今年の総合選手権の熱気は、例年とは比べものにならないほどヒートアップしている。大韓氷上連盟は国内大会で初めて入場券を販売した。2日間で約9000枚のチケットは発売開始直後に売り切れた。キム・ヨナの演技が終わると、リンクはファンが投げ入れる花やぬいぐるみでいっぱいになるものと思われる。08年のGPファイナルに出場したときも「ぬいぐるみの雨」が国を超えて話題になった。

 連盟は若いスケート選手6-7人にリンク上の花やぬいぐるみを回収させる予定だ。発光ダイオード(LED)電光掲示板も別途設置し、演技のリプレイやキス・アンド・クライで結果発表を待つ選手たちの表情を会場で見られるようにする。

■1位は確実…関心の的は得点

 キム・ヨナは11年にモスクワで行われた世界選手権で2位になった後は国際大会に出場していなかったが、先月のNRW(ノルトライン=ウェストファーレン)杯(ドイツ・ドルトムント)で「ザ・キス・オブ・ザ・バンパイア」(ショートプログラム)と「レ・ミゼラブル」(フリー)を披露、200点(非公認)を上回るスコアを出し、ファンを熱狂させた。

 その後1カ月近く泰陵選手村で調整に努め、自身が不十分だとしていた技術面を仕上げた。

 今回の総合選手権は3月の世界選手権(カナダ・オンタリオ州ロンドン)前に臨む最後の試合だ。それだけに完成度を最大限に高め、評価を受ける必要がある。連盟は正確な採点を期してオーストラリアのテクニカルスペシャリストを招請した。テクニカルスペシャリストは選手の各技術要素・難度・基礎点を審判に知らせる役割をする。キム・ヨナが総合選手権でミスをしなければ210点以上が出るのは確実だ。今年の世界選手権出場枠(1選手)が懸かる1位を決めたも同然ということになる。

■「2位争い」が激化

 キム・ヨナは総合選手権シニア女子部門出場者18人のうち唯一の大学生で、最高齢の選手だ。2位の座は1997年生まれのパク・ソヨン(15)=ソウル江一中学=とキム・ヘジン(15)=京畿道果川中学=が争う可能性が高いとみられている。

 キム・ヘジンは昨年まで総合選手権3連覇を果たした選手で、パク・ソヨンは2年連続で全国ランキング戦1位の選手。2人はまだキム・ヨナの牙城に迫るレベルには達していないが、あと約1年に迫った14年のソチ冬季五輪出場は狙える。キム・ヨナが13年の世界選手権で2位以内になれば、韓国人選手3人がソチ冬季五輪出場資格を得るからだ。キム・ヨナは5日・6日とも最後に滑走する。KBS第2では6日午後2時25分からフリーを生中継する。

ホーム TOP