▲写真=NEWSIS

 俳優チョ・ジヌン氏=本名:チョ・ウォンジュン=が少年犯罪歴を認めて芸能界を引退した中、インターネット上では同氏のことを、豊臣秀吉による壬辰倭乱(文禄・慶長の役)で朝鮮水軍を率いた李舜臣(イ・スンシン)将軍や、伊藤博文を暗殺した独立運動家の安重根(アン・ジュングン)義士に例えるようなポスターが拡散され、波紋を呼んでいる。

【写真】「チョ・ジヌンは李舜臣だ」「強盗・強姦の前科がない者だけを石を投げよ」 韓国ネットで物議醸したポスター

 10日、複数のインターネット・コミュニティー・サイトや交流サイト(SNS)には黒い背景の上に「チョ・ジヌンはイ・スンシンだ」「We are Woong」「我々はチョ・ジヌンだ」などの文が書かれたポスターの画像が相次いでシェアされた。ポスターの上段には製作主体とみられる「第2の人生保障委員会」という名称も共に記載されていた。

 ポスターの左右両側には「強盗・強姦(ごうかん)の前科がない者だけを石を投げよ」「共に生きる暮らし 第1の人生 保障せよ」「共に生きる暮らし 第2の人生 保障せよ」などの文が書かれている。中央には安重根義士の手のひらを連想させる大きな画像が、下段には群衆が万歳と叫ぶようなイラストがあり、ある種のキャンペーン・ポスターをほうふつとさせる。また、このポスターには太極模様(韓国国旗の模様)を思わせる赤と青の円も複数描かれている。

 これをネットで見た人々は「これは知能的アンチだ」「(ネットユーザーたちに)悪口を言わせるためにわざと作ったようだ」「どう見てもヘイトスピーチ(憎悪発言)・扇動目的だ」「歴史上の偉人の中でも絶対に触れてはならない2人に触れた」「チョ・ジヌンがどうして李舜臣なのか」などと批判的な反応を見せている。

 チョ・ジヌン氏は6日、高校時代に車両窃盗・強盗などの重罪を犯して少年院に入っていたことが明らかになった。また、無名俳優時代に劇団員を暴行して罰金刑を受けた前科や、映画撮影時に飲酒運転で免許取り消し処分を受けていたという話も取り沙汰された。これに対してチョ・ジヌン氏側は少年犯罪歴については認めながらも、「性的暴行に関する行為とは関係がない」と否定した。

 だが、騒動が広がるや、チョ・ジヌン氏は同日の見解文で「私の過去の不祥事により、私のことを信じ、応援してくださったすべての方々を失望させたことについて、頭を下げておわび申し上げます」「私はこのすべてのご叱責(しっせき)を謙虚に受け入れ、今日付であらゆる活動をやめ、俳優の道に終止符を打とうと思います。これが私の過去の過ちに対して、私が負わなければならない適切な責任であり、道理だと考えます」と宣言した。

チョン・アイム記者

ホーム TOP