不倫疑惑のカギを握る「大きい『ほくろ』」疑惑と関連して、李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事が16日、自ら進んで「身体検査」を受けた。李在明知事の身体検査をした医療関係者は、ほくろやほくろを除去した跡がないことを確認した。

 李在明知事の身体検査は同日午後4時5分から7分間、京畿道水原市内の亜洲大学病院ウェルビーイング・センター診察室で、皮膚科・形成外科の専門医が行った。同知事は不倫相手とされる女優キム・ブソンさんが言及した該当部位の検証を要請し、医療関係者は身体検査後、「丸いほくろやレーザー痕、手術縫合・切除痕はない」と語った。京畿道庁担当記者3人が立会人としてとして立ち会ったが、同知事の体を直接は見ていない。

 身体検査後、キム・ヨン京畿道広報官は「これ以上、不必要な論争で道政が妨害されてはならないという確固たる決意に基づき、非常にみじめで恥辱的なことだが、公開検証を実施した。真実が明らかになったので、消耗的な論争がすべて払しょくされることを望む」と述べた。

 李在明知事の身体的特徴をめぐる論争は、キム・ブソンさんと小説家・孔枝泳(コン・ジヨン)氏の通話内容が録音された音声ファイルが4日、ソーシャル・メディア上で公開されたことから広まった。この音声ファイルは、キム・ブソンさんが「李在明知事の体の秘密の部分には大きなほくろがある。裁判所に行ったら、最悪の場合、その話をしようと思う」と語った部分が含まれている。

 波紋が広がると、李在明知事は13日、「キム・ブソンさんが主張した『特定部位』にほくろがないことを立証するため、月曜日からでも直ちに身体検査に応じる」と言った。しかし、警察が「身体検査は事件の実体的真実を明らかにするのとは別の問題だ。今後必要性があると判断されれば実施することもあり得る」との見解を示したため、自ら検証を強行したものだ。

 検証直後、キム・ブソンさんの法律代理人であるカン・ヨンソク弁護士は動画投稿・共有サイト「ユーチューブ」のライブ放送で、「ほくろは我々が持っている証拠の『氷山の一角』に過ぎない。それで天を隠すことはできない。捜査に影響を与えない範囲で、1つ1つ公開していく」と述べた。孔枝泳氏は「自己検証では法的効力がない」「ごかまし行為に流されてはいけない」など、知事の身体検査を批判するツイッターの投稿をリツイートした。

 身体検査実施の意向を表明してから三日後に行われた自己検証は、これまでキム・ブソンさんが挙げた不倫の証拠のうち最も強力な事案に反論し、優位性を確保しつつ論争の拡大を抑え、19日に予定さている国会行政安全委員会の国政監査で李在明知事自身への攻撃を絶とうという意図もあると見られている。

 李在明知事は同日午前にラジオ番組に出演、身体検査実施の意向を繰り返し語っていた。そして、「(キム・ブソンさんが言った特定部位ではなく)体に血管が集まってできた赤いほくろ(斑)以外ない。うちの家族は、母親のおかげで肌が非常にきれいでほくろがない」と主張した。

 李在明知事の自己検証を受けても、同知事を取り巻くさまざまな批判は依然として残っている。最近再び注目されている「恵慶宮キム氏」のツイッター・アカウント(@ 08__hkkim)所有者問題、地方選時に正しい未来党が告発した実兄強制入院画策疑惑、SBSが取りざたした暴力団癒着疑惑なども結論が出ていない。

 京畿南部警察庁サイバー捜査隊は同日、一部メディアと同知事の支援者掲示板運営者が、実際のアカウント所有者だと名指しした人物に参考人としての出頭を求め、約6時間にわたり事情聴取した。しかし、この人物は「当時、市政広報のためソーシャル・メディア活動もしていて、ツイッターのアカウントを複数使っていたのではっきり分からない」として、全般的に否定する供述をしたことが分かった。この人物は、李在明知事が京畿道城南市長を務めていた2011年から16年まで運転手をしていた。

 李在明知事はこの日の放送の番組インタビューで、問題のツイッター・アカウントの所有者は妻キム・ヘギョンさんではないと進んで説明した。同知事は「妻がアカウントを共有していたというのは行き過ぎた憶測であり、事実ではない」と主張した。そして、「ソーシャル・メディアは私の強みでもあったが、今は足かせとなっており、後悔している。昨年の大統領選挙候補者決定選挙の時のことを振り返ってみると、本当に不作法で政治的な損失になる行動ばかりしていた。これからはもっときちんとやりたい」と語った。

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