チョ・グォン被告の知人が法廷で証言

 チョ・グク元法相の弟チョ・グォン氏(53)が昨年8月、チョ元法相一家の疑惑報道が続出するや、各種の種類をシュレッダーにかけたという証言が出てきた。

 16日、ソウル中央地裁刑事21部(裁判長:金美利〈キム・ミリ〉部長判事)の審理で開かれたチョ・グォン被告の裁判では、知人のファン氏が証人として出席し、「チョ氏が『シュレッダーを貸せ』と言った」と証言した。昨年8月、熊東学院の教師採用の代価としてチョ被告が億単位の裏金を受け取ったという報道がなされると、チョ被告は「ハンナラ党(自由韓国党)の謀略」だとしつつも、「(法相人事)聴聞会の準備をしなければならないのに、こういうのが出ると、メディアでは事実でないことを事実であるかのように報道し続ける」と語ったという。ファン氏は「2019年8月27日午前1時ごろにチョ氏が連絡してきて、午前4時まで書類を移し、その後は書類を破砕してシュレッダーが過熱状態になった」とも証言した。8月27日は、チョ元法相宅に最初の家宅捜索が行われた日でもある。

 ファン氏は「関連の書類の中に、『熊東』という文字や訴訟関連のものがあったことを思い出した」と証言した。チョ氏の弁護士が「疑惑に関連する不利な内容をなくそうとしたのか」と尋ねると、ファン氏は「チョ氏は(疑惑を)『フェイクニュース』と言っていて、証拠隠滅だと思ったことはない」と答えた。熊東学院はチョ氏一家が所有する学校法人だ。

 この日の裁判では、熊東学院の校舎新築工事に関連して、チョ被告側が下請けを引き受けたことはない、という証言も出てきた。チョ元法相の父親が代表を務めていた高麗総合建設の土木部長で、熊東学院の工事の現場所長でもあったキム氏は、検察側が「1996年に高麗総合建設がチョ被告の高麗シティー開発に熊東学院工事の下請を任せ、これに熊東学院が億単位の保証をつける」という内容の契約書を提示すると、「見たことがない」と証言した。キム氏は「(チョ被告側の)下請けはなかった」として、「全てに責任を持たなければならない現場所長が知らないはずがない」と証言した。チョ被告が工事代金に関する虚偽債権として熊東学院相手に訴訟を起こしたという、背任の疑いを裏付ける証言だ。

 検察側は、当時の熊東中学校移転工事で、チョ被告が虚偽の下請契約書などに基づき虚偽の工事代金債権を作り上げたものとみている。今月9日に行われた裁判でも、元・熊東学院行政室長のパク氏が「下請契約書に押された印鑑は学校の職印とは違う」と証言し、偽造の可能性を示していた。

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