米国の親北・極左派のメンバーが、韓国の歴史を歪曲(わいきょく)した上、K-POPファンをだまして親北活動に参加させようとする動きを見せている。親北・極左派団体はK-POPファンが韓半島の平和のためにホワイトハウスと米議会にオンライン嘆願書を提出するよう仕向け、その文言に「米国が韓国を部分的に占領した」「米国が北朝鮮に侵攻した」などの内容を含めていた。

 ウィメンクロスDMZ(Women Cross DMZ)など米国内の親北・左派団体は最近「韓国の平和のためのK-POP (Kpop For Peace Korea, kp4kp)」というウェブサイトとツイッターのアカウントを開設。ウィメンクロスDMZは2015年に北朝鮮を訪問し、故・金日成(キム・イルソン)主席の生家である万景台で金日成主席の業績を称賛したため、従北だとして物議を醸しており、この団体を主導するクリスティン・アン氏などは在韓米軍の撤退などを要求し続けている。

 kp4kpのツイッターアカウントは「韓国戦争の公式的な終戦を標ぼうするkp4kpにようこそ」「K-POPファンたちの行動主義が強力な力となった時代に、情熱的な個々人が動けば大きな変化を起こすことができる」と投稿した。その上で、ハッシュタグで#Kpop、#BTS、#NCTジェヒョン、#TWICEなど韓国を代表するアイドルグループの名前を書き込んでいる。これらのグループのファンたちが検索した際に読めるようにするためだ。

 この団体はツイッターで、米国の制裁によって北朝鮮の子どもたち6万人が飢餓状態となって危険にさらされ、国際機関の対北支援が困難だと訴えた。K-POPファンの少年少女たちが見るページに、北朝鮮の金氏王朝の核開発や強制収容所の運営が国際的な対北制裁を招いたという内容は全く書かれていない。

 団体がK-POPファンを利用して議会やトランプ米大統領に嘆願書を送るために開設したページは、さらにあきれた内容だ。団体はkp4kpのホームページの最初の項目に、終戦宣言を促す嘆願書のリンクを張り付けている。

 団体は韓国戦争の終戦を求める嘆願書の英語版とハングル版に「韓国はジョージ・ワシントン大の卒業生だった李承晩(イ・スンマン)を韓国に送り、独裁者として君臨させた」「米国は李承晩政権に抵抗する人々に『共産主義者』のレッテルを貼り、李承晩がこれらの人々を拷問して死に至らしめるのを後押しした」と書いた。

 また、英語版には李承晩前大統領について「(ベネズエラの野党指導者)フアン・グアイドも同じジョージ・ワシントン大出身」と説明を加えた。米国の親北・極左団体のほとんどは、ベネズエラの経済を破綻に追い込んだニコラス・マドゥロ現大統領を支持している。

 これらの団体は北朝鮮の南侵の事実すら否定した。嘆願書には「国が二つに分断され、その分断による南北双方の対立が韓国戦争(6・25戦争)を引き起こした」「1950年秋に米国は北朝鮮に侵攻し、ほぼ全ての都市を破壊した」と書かれている。その上で「韓国戦争以降、米国は戦時作戦統制権(OPCON)によって韓国を部分的に占領し、北朝鮮との平和条約を締結できないようにしてきた」と主張している。

 また、嘆願書には「最近2年間、民主主義を愛する韓国の国民たちは文在寅(ムン・ジェイン)氏を大統領に選び、北米(米朝)会談を実現させた」「今この時に韓国戦争を終息させるよう何としても支援しなければならない。核戦争が起きれば、これは地球全体を脅かす問題」と書かれている。

 ウィメンクロスDMZを率いるクリスティン・アン氏は自身のツイッターで「kp4kp」が発足したことを発表し「夢がかなった」と書き込んだ。

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