▲12日午前、ソウル市中区の韓国プレスセンターで行われた「登壇50周年記念記者懇談会」で発言する趙廷来氏。写真=聯合ニュース

 「(有名小説家の)趙廷来(チョ・ジョンレ)氏が『日本に留学してきたら親日派になる』と発言したという報道は保守系メディアのフェイクニュースだ」という書き込みが14日、インターネット上で拡散された。チョ国(チョ・グク)前法務部長官もこうした主張を画像ファイルにより作成されたイメージを付けてまでフェイスブックに投稿して拡散をあおった。だが、当時のニュース映像を確認した結果、複数のメディアが報道した趙廷来氏の発言は実際にあったもので、チョ国前長官ら親文在寅(ムン・ジェイン)系ネットユーザーたちの主張の方がフェイクだったことが分かった。

 主な朝刊紙や報道専門チャンネルなどは13日、趙廷来氏が前日の記者懇談会で「日本に留学してきたら無条件、親日派になる」と発言したと報道した。するとその夜、チョ国前長官がフェイスブックに、該当の報道はフェイクだという内容の画像ファイルを投稿した。

 この画像ファイルには、趙廷来氏の実際の発言が「土着倭寇(わこう)と呼ばれる人々は日本に留学してきて親日派、民族反逆者になった」と記載されている。これを保守系メディアが「日本に留学してきたら無条件、親日派になる」と歪曲(わいきょく)したと主張しているのだ。

 すると、チョ国前長官に追従するネットユーザーたちがこれを複数のインターネット・コミュニティー・サイトに拡散して保守系メディアを非難した。

 ところが、記者懇談会を撮影したニュース映像を確認した結果、趙廷来氏は記者会見時、実際に「日本に留学してきたら無条件、親日派になる」と言っていた。さらに、チョ国前長官が掲載した画像ファイルには朝鮮日報・中央日報・東亜日報だけが取りざたされていたが、実際には政府の支援を受けているメディアや保守系には分類されていないメディアも3紙と同じ見出しで報道していたことが分かった。

 チョ国前長官がシェアしたフェイスブックの投稿にも、ほかのネットユーザーたちがコメント欄で該当のニュース映像をシェアして、「報道が欺まんだと言うのは難しいのではないか」「記事は不適切ではない」と書き込んだ。インターネット・コミュニティー・サイト「MLBパーク」では「映像にハッキリ出ているのに、実際の発言だと言いながらフェイクの解釈本を作っている」「(日本に留学した経験のある)大統領の娘が攻撃されてしまうことになったから(フェイクだと言っているのではないか)」などの反応があった。

 以下は趙廷来氏の記者会見時の該当発言。

 「150万-160万と推定される親日派を全部断罪しなければならないと思います。それが秩序立たなければ、この国の未来はありません」

 「土着倭寇と呼ばれる、日本に留学してきたら無条件、親日派になってしまいます。民族反逆者になります」

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