チョ国(チョ・グク)前法務部長官の娘チョ・ミン氏(29)が2013年にソウル大学医学専門大学院入試時、7点の虚偽の経歴証明書を提出して合格寸前まで行っていたことが29日、確認された。合格者との点数差は0.05点だった。ソウル中央地裁は23日、チョ国前長官の妻で東洋大学教授の鄭慶心(チョン・ギョンシム)被告が娘チョ・ミン氏の虚偽経歴証明書7点を入試に利用したことをすべて認め、同被告に懲役4年の実刑判決を言い渡し、法廷拘束した。同地裁はこれらの証明書7点のうち、一部はチョ国前長官が自ら偽造したと判断した。

 鄭慶心被告の一審判決文によると、娘チョ・ミン氏は2013年6月のソウル大学医学専門大学院入試時、偽造された東洋大学総長表彰状、ソウル大学人権センターインターン証明書、檀国大学医科学研究所インターン証明書、アクアパレス・ホテル・インターン証明書など計7点の虚偽の経歴証明書を提出した。

 その結果、チョ・ミン氏は英語の点数と書類審査の結果が主となる1次選考を通過した。 2次選考にも書類審査があったが、ここでチョ・ミン氏が提出した、いわゆる「7大虚偽スペック(経歴)」が威力を発揮した。2次選考に進んだ志願者136人のうち、チョ・ミン氏の書類評価順位は39位だった。これは最終合格者(68名)に入るものだった。だが、1次選考の点数と2次選考の面接の点数が合算され、チョ・ミン氏は100点満点で78.57点となり、「補欠の4番」で合格できなかった。最終的には補欠の2番となった志願者まで追加合格になったが、その志願者とチョ・ミン氏の点差は0.05点だった。

 これについて、鄭慶心被告の裁判をしたソウル中央地裁は「(入試)評価委員がチョ・ミン氏に対する(1次)書類評価をした時、経歴が虚偽であることを知っていれば、書類評価段階で不合格となっていたはずだ。(2次)面接評価でも高得点は取れなかっただろう」「結局、鄭慶心被告が虚偽の経歴証明資料を提出したことにより、チョ・ミン氏がソウル大学医学専門大学院に最終合格したかもしれないという具体的な危険性が発生していた」と述べた。チョ・ミン氏は現在、釜山大学医学専門大学院に在学中だ。

 一方、大韓小児青少年科医師会(イム・ヒョンテク会長)は29日、チョ・ミン氏を業務妨害、虚偽公文書行使、偽造私文書行使などでソウル中央地検に告発した。同医師会は「チョ・ミン氏は正直さや誠実さなどの道徳性に深刻な欠陥があるだけでなく、一度も反省しない厚かましさを見せた」「このような資質が不足している者が医師になって人の命を預かるようになれば、とんでもない災難を招くだろう」としている。

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