ハーバート・マクマスター元米ホワイトハウス国家安保補佐官は2日（現地時間）「北朝鮮は核で脅迫しながら、金氏一家独裁の目標である『赤化統一』を成就するための第一歩として、韓半島から米軍を撤収させようとする可能性が考えられる」と語った。この日、米議会上院軍事委員会の「世界安保の挑戦と戦略」と題された公聴会で証言したマクマスター氏は、事前に提出した書面の証言の中で上記の考えを示した。マクマスター氏は星三つの元将軍で、トランプ政権ではホワイトハウスの初代国家安保補佐官を務めた。

　マクマスター氏は「米国と、米国と同じ考えを持つ国々は、北朝鮮への『最大の圧力戦略』を継続すべきだ」とした上で「必要であれば北朝鮮に対し、軍事力を使用する意思と能力を示さねばならない」と主張した。マクマスター氏は「北朝鮮の攻撃に迅速かつ圧倒的に対応するための軍事訓練とその準備は外交政策で成功するための核心」「米国と同盟国は潜在的な核攻撃に直面したとき、金正恩（キム・ジョンウン）氏の協力がなくとも非核化を強制する能力と意思を持っている。金正恩氏はこのことを理解しなければならない」などとも指摘した。

　マクマスター氏は北朝鮮に対する歴代の外交政策が失敗した原因について「間違った前提があった」とした上で「北朝鮮に門戸を開放すればその政権の本質を変えさせられるというむなしい希望がその一つだ」との見方を示した。マクマスター氏は「これは時に『太陽政策』と呼ばれていた。しかし金氏一家は制限された開放の見返りとして喜んで補償を受け取り、その金をポケットに入れた後は、北朝鮮の人たちが宣伝と洗脳以外の情報にアクセスできないよう門を固く閉ざした」と説明した。マクマスター氏はさらに「北朝鮮はシリアに核技術を売却したように、売らない武器を開発したことはない」とも述べた。

　マクマスター氏は「これらの間違った前提を排除すれば、米国の戦略は『最大の圧力』戦略に対する国際的な支持を維持することしかない」と指摘した。最大の圧力をかけるための三つの原則としてマクマスター氏は「交渉テーブルに座るための早期の合意や補償に応じないこと」「国連安保理制裁を実行するよう中国を説得すること」「軍事力を使用する意思と能力を示すこと」を提示した。マクマスター氏は「ただ対話のために軽々しく制裁を解除するとか、北朝鮮政権に補償を与えようとする誘惑に抵抗することが絶対に必要だ」との考えも示した。