国際総合
輸出不振の呪いが解けた…フランスの自尊心「ラファール」、ついに人気上昇
フランス軍の最新鋭戦闘機「ラファール(Rafale)」が最近、国際的な舞台で注目されている。2001年に実戦配備が始まって以降、輸出が振るわず「呪われた戦闘機」とも呼ばれたが、後になって海外販売に弾みがつき、フランスの面目を施した。日刊紙「ル・プログレ」は「しばらく輸出が振るわず、呪われたという汚名まで着せられていたラファール戦闘機が、ついに海外でよく売れ始めた」と報じた。
エジプト国防省は5月3日、フランスのメーカー、ダッソー・グループからラファール30機を購入する契約を締結したと発表した。具体的な購入価格は公開されなかったが、フランスの各メディアは「契約全体の規模は39億5000万ユーロ(現在のレートで約5220億円、以下同じ)に達する」と伝えた。
エジプトは2015年、フランス以外の国として初めてラファールを24機導入したが、今回再び購入することになった。これに先立ち昨年9月には、ギリシャがラファールを18機導入する契約を結んだ。現在、インド・インドネシア・クロアチア・アラブ首長国連邦(UAE)・フィンランドなど6カ国で計325機のラファールを導入する交渉が進んでいる、とニュースチャンネル「BFM」は報じた。
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ラファールはフランス軍のプライドが込められた次世代戦闘機だ。核ミサイルを搭載し、半ステルス状態で空対空、空対地作戦を遂行する。燃料や武器を機体重量の1.5倍まで積むことができ、武器の搭載能力は世界でもトップクラスに挙げられる。英・独・伊・西が「ユーロファイター」戦闘機を共同開発したのとは違い、独自路線にこだわったフランスの生み出した結果物だ。ラファールとは、フランス語で「突風」を意味する。
ラファールはフランスの野心作だったが、実戦配備が始まって14年が経過した2015年にようやくエジプトが購入し、初の輸出が実現した。エジプトのほかにも、2015年から17年にかけてカタールとインドがそれぞれ36機を購入した。だが2018年と19年には輸出のニュースが途絶えた。輸出量は、フランス軍に配備された192機に比べてはるかに少なかったため、内需用だと皮肉られることもあった。
ラファールの販売が振るわなかった最大の理由は、国力が先行する米国に比べ、武器の販売で劣勢を克服し難かったからだ。1機当たりの価格は、韓国ウォンで少なくとも1500億ウォン(約146億円)を超えるため、米国製の戦闘機より安いわけでもなかった。特に、フランス語を使う隣国ベルギーが2018年に米国ロッキード社のF35を導入する契約を結んだことで痛手を受けた。
だが昨年9月のギリシャとの販売契約締結後、活気を帯びている。特にインドネシアは、韓国型戦闘機(KFX)を共同開発するとしていたのがラファールの購入へと方向を変え、フランスとの交渉も流れに乗っている-という報道がなされている。
後になってラファールの人気が高まった理由は、第一に、実戦に出たことで性能が優れていると分かったからだ。ラファールはリビアおよびアフガニスタンの内戦やシリア砂漠のテロリスト勢力除去作戦に投入され、効率的に作戦を遂行した。特に、イラクとシリアで西側諸国がテロ組織IS(イスラム国)の除去作戦を繰り広げた際、その存在が目立った-と軍事専門家らは語っている。フランス国立科学研究センター(CNRS)は「米軍の戦闘機よりラファールの方が怖かった」というISの捕虜のインタビューを報告書にまとめた。
フランス政府の戦略的な「武器セールス」の努力も際立っていた。昨年、ギリシャおよびエジプトがトルコとの領有権争いを起こして緊張が高まると、エマニュエル・マクロン大統領はギリシャ・エジプトを支援する外交戦略を披露し、ラファールの販売を実現させた。インドが中国との国境紛争をきっかけとして戦闘機配備を増やそうとするや、そのチャンスもフランスが素早くつかんで入り込んだ。2012年から5年間国防相を務めた経験のあるジャン・イブ・ル・ドリアン外相は、外交の舞台では「ラファール販売相」で通じた。
予算の厳しい国々にフランス側が手厚い販売条件を付けたことも、効果を挙げている。今回のエジプトとの30機販売契約のうち、85%はフランス政府が長期的に融資を行うといわれている。昨年ギリシャと契約を結んだ際には、全18機のうち12機について、フランス軍が使っていた中古機を安く売り渡すこととした。日刊紙「ル・フィガロ」は「ラファールの輸出でフランスは友邦諸国と戦略的な軍事協力を強化している」としつつ、「ラファールの輸出は雇用創出にも大きく役立っている」と伝えた。
パリ=孫振碩(ソン・ジンソク)特派員