中国は4日夜7時現在、金メダル32個、銀メダル21個、銅メダル16個を獲得し、東京五輪の金メダル数基準で総合首位に立っている。メダル合計数(69個)でも米国(76個)に続いて2位だ。金メダルを35個以上取るという当初の目標に向かって順調に進んでいる。世界新記録で優勝した競泳女子800メートルリレーや、アジア人としては初めて陸上男子100メートルで9秒8台(9秒83、準決勝時)を出した蘇炳添らも、中国の自尊心を高めている。伝統的に強い卓球・飛び込み・重量挙げだけで21個のメダルを獲得、あまり期待されていなかったバドミントン・体操・トランポリンでも16個のメダルを取った。

 このように中国は十分善戦しているのにもかかわらず、競技場内外での雑音がやむことはない。バレーボール女子中国代表チームを率いる郎平監督(60)は1次リーグで敗退するや辞任した。選手としても監督としても五輪で金メダルを取ったが、2大会連続優勝に挑んで失敗したため、冷ややかな世論に耐えられなくなったのだ。

 卓球混合ダブルス決勝で日本に負けて2位になった許昕(31)と劉詩ブン(30、ブンはあめかんむりに文)は中国版ツイッター「ウェイボー(微博)」で非難攻勢にさいなまれた。「すべての方々におわびします」という涙の謝罪も国民の怒りを鎮めるのに十分でなかった。2人が負けたことで日本に八つ当たりする空気も感じられる。中国のネットユーザーは「新型コロナ予防のためボールに息を吹きかけたり、台を手でふいたりできないようになっているのに、日本の選手たちは規定を守らなかった」と攻撃した。卓球の試合が行われる前から、中国では「競技場の規格が一般的な国際基準よりも小さい。競技場を広く使う中国の選手たちをけん制するためのものだ」と疑問の声を上げていた。

■国力ランキング世界1位は米国、韓国8位…中国は?

 バドミントン男子ダブルスの李俊慧(26)と劉雨辰(25)は台湾に金メダルを取られて「罪人」になった。中国は「一つの中国」という原則の下、台湾を国として認めていない。台湾に負けるのは恥だと考えられている。中国で人気の高い台湾の女優・徐熙娣はバドミントン女子シングルス決勝で台湾の選手が中国の選手に負けた後、「負けたけれど素晴らしい戦いだった」とソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿して、中国企業4社の広告契約を失った。

 今大会初の金メダリスト、女子エアライフルの楊倩(21)はかつて自身のナイキのシューズ・コレクションをウェイボーに投稿していたことが明らかになり、ネットでたたかれた。ナイキは新疆ウイグル自治区の人権問題を指摘したため、中国の不買運動の対象になったブランドだ。

 バドミントン女子ダブルス準決勝で、中国の陳清晨は韓国の選手を相手に得点するたびに拳を握って「ワチャオ!」と叫んだ。ひどい意味が込められた罵(ののし)り言葉「ワチョ(哇肏)」と発音しているように聞こえた。中国国内では「選手が試合中に言ってはならない言葉」という空気が強かった。ところが、外信を通じて「中国の選手が罵り言葉を発した」と報じられると、一部から「陳清晨は『相手に気をつけろ』という意味で『Watch Out(ウォッチ・アウト)』と叫んだが、誤解があった」と擁護する意見が上がった。自国選手の過ちをとがめつつも、「外部からの攻撃」に反発する二重規範性を見せたものである。

 英BBC放送は、オランダ・ライデン・アジア・センター所長を務めるフローリアン・シュナイダー博士の言葉を引用して、「極端な民族主義者たちにとって、五輪メダルは国の能力、さらには国家の尊厳を確認する指標」「そうした意味で、外国人との競争で失敗した中国人は国を失望させ、ひいては裏切ったものと見なされる」と分析した。

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