▲チョン・チョルスン弁護士

 故・朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長の遺族らの法律代理人を務めるチョン・チョルスン弁護士が1日、哲学者の金亨錫(キム・ヒョンソク)延世大学名誉教授(101)に対し「だから長生きするのは危険という昔の言葉を思い出した」と侮辱し問題となっている。金教授が文在寅(ムン・ジェイン)政権を批判したことがその理由だ。

 チョン弁護士はこの日自らのフェイスブックで日本の新聞に掲載された金教授のインタビュー記事をシェアし「(金教授は)結局日本の右翼メディアとのインタビューの中で、現政権の対日外交について批判ではなく非難の言葉を浴びせた」「誰かがあの年寄りを少し止めるべきではないか。子供や孫たちが少し気を使ってほしい」と書き込んだ。

 故・金泰吉(キム・テギル)氏や故アン・ビョンウク氏らと共に韓国を代表する第1世代の哲学者とされる金教授は31日に日本の産経新聞に掲載されたインタビュー記事の中で、メディアに対する圧力行使や韓日関係悪化などを巡って文大統領を批判した。記事は「左派の文政権もメディアへの圧力を強めている」とした上で、金教授が「自由がなくなり、中朝のようになれば、人間愛も壊れていく」と危惧したと報じた。

 このインタビュー記事についてチョン弁護士は「金教授は李承晩(イ・スンマン)政権当時から教授だったが、60年以上にわたり政権の反民主・反人権を批判したことはない」「これまで100年にわたりまともな精神でやってこなかったことを、濁った今になって始めたのだろうか。老化現象だとすれば気の毒なことだ」と侮辱した。チョン弁護士は金教授が2015年に出版した「イエス」についても「貧しく力のない民衆のために既得権階級を批判し、平等と博愛を叫んで34歳で十字架上で死に、生涯を終えた青年イエスを尊敬している人がどうやって100歳もの長寿を、それも安心立命ばかりを追い求めた安穏な生涯を自慢できるのか疑問に思わざるを得ない」とも指摘した。

 金教授は1960年の4・19革命当時、延世大学助教授として在職しながら教授らによるデモで中心的な役割を果たした。光復会の金元雄(キム・ウォンウン)会長が今年8月15日の慶祝の辞で「大韓民国は民族の正当性軌道からしばらく外れていた」と述べ問題となったが、チョン弁護士はこの光復会の顧問弁護士も務めている。

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