韓国株式市場で3分の1を占める外国人投資家は株価に大きな影響を与える。9月に9営業日(13-28日)連続で買い越した外国人が29日に6600億ウォンの売り越しに転じると、韓国総合株価指数(KOSPI)は1%以上下落した。外国人が3000億ウォン相当を売り越した10月1日にもKOSPIは1.62%急落し、今年3月以来の最安値(3019.18)を付けた。個人投資家が増えたことで最近は様相が変化したが、一時韓国株式市場は「外国人のプレーグラウンド」と呼ばれるほどだった。今年7-9月にKOSPIが昨年以降で初めて四半期ベースで下落となったのは、10兆ウォンを超える外国人の売り越しによるものと分析されている。

 韓国取引所によると、2002年から今年2月までの19年間、外国人が1日に1兆ウォン以上を買い越した日が12日間あるが、1日(2011年7月8日、マイナス0.01%)を除き、いずれもKOSPIは上昇した。反対に外国人が1兆ウォン以上を売り越した18日間では1日を除き下落だった。こうなれば、外国人のまねをして投資をすればよいと考えそうなものだが、むしろ損失を被りかねないとの分析が示された。高値づかみをしかねないからだ。

■外国人の模倣では収益率低い

 外国人がKOSPIで9営業日連続で累計1兆8100億ウォンを買い越した9月13-28日を見ると、外国人買い越し上位10銘柄の平均上昇率は2.2%だった。同じ期間にKOSPIは0.9%下落した。ただ、外国人の買いを確認して、一足遅く追随した場合、収益率は低迷することが分かった。

 韓国取引所によると、外国人の買い攻勢を確認し、3日後に同じ10銘柄を買い付けたと仮定した場合、収益率は平均マイナス1.5%だった。8月に外国人が買い越した上位10銘柄の9月の平均下落率は10%だった。外国人が買った主要銘柄を追随して買うと損失が出る可能性が高いことを示している。

■韓国の大企業オーナーで株長者番付1位は?

 長期的な調査でも同じ結果が出る。未来アセット証券によると、2010年以降今年8月末までの19年間、毎月末の各銘柄の時価総額で見た外国人の買い越し比率が高い上位20%の銘柄は年平均上昇率が60.6%に達した。

 しかし、外国人の買い越し上位20%の銘柄を1カ月後に買い付けた「外国人模倣投資」を行った場合、2010年以降の年平均収益率は1.6%にとどまった。未来アセット証券のアナリスト、ユ・ミョンガン氏は「外国人は1カ月後には売りに転じるが、個人はその受け皿になっている格好だ」と話した。

■外国人の買いが持続する銘柄を選べ

 専門家は外国人を模倣する投資を行う場合、外国人の買いが相当期間続く可能性が高い銘柄を選ぶべきだと助言する。持続的に収益を上げることができる企業でなければ、外国人による買いは続かないからだ。

 未来アセット証券は外国人の買いが長続きする企業の条件として、その企業群の1カ月の時価総額に占める外国人の買い越し比率が0.3%以上であり、外国人持ち株比率が1カ月前、3カ月前よりも上昇しており、2022年の営業利益に関する証券各社の予想値平均が1カ月間で上昇していることを挙げた。こうした条件を満たす銘柄は、KOSPI構成銘柄ではサムスンバイオロジクス、イーマート、大宇建設、大熊製薬、LSエレクトリックなどであり、コスダック市場ではエコプロBM、オステムインプラント、EOテクニクス、ウィーメイド、シムテックなどを挙げた。

■外国人のまねよりも逆張りの収益率が高い

 模倣ではなく、外国人売り越し上位銘柄に投資する「逆張り」投資が高収益をもたらすとの分析もある。

 韓国投資証券が2008年以降19年7月まで12年間、前月の外国人売り越し上位20銘柄を毎月買い付ける方式で投資を行った場合、累積収益率は415%に達した。

 一方、買い越し上位20銘柄に模倣投資した場合の収益率は106%にとどまった。同社関係者は「外国人の売り越しで下落すれば、機関投資家と個人投資家による押し目買いが流入し、株価が上昇する可能性が高いためとみられる」と説明した。

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