▲2018年平昌冬季五輪ショートトラック女子1000メートル決勝で、チェ・ミンジョン=左の写真の一番右=が沈錫希の横をアウトコースから追い越そうとしたところで衝突・転倒した場面。右の写真は試合直後、沈錫希がチェ・ミンジョンに謝罪している様子。写真=オ・ジョンチャン記者

 ショートトラック韓国代表選手チェ・ミンジョン(23)=城南市庁=のマネジメント会社「オール・ザット・スポーツ」は「11日に大韓体育会と大韓スケート競技連盟に公文書を送り、沈錫希(シム・ソクヒ、24)=ソウル市庁=との2018年平昌冬季五輪ショートトラック女子1000メートル決勝での衝突疑惑について、真相調査を要求した」と12日、明らかにした。

 これは、芸能メディア「ディスパッチ」が8日、平昌五輪時に沈錫希とA韓国代表コーチが交わしたメッセージ・アプリのやり取りを公開したことに端を発するものだ。沈錫希が同じ韓国代表選手のチェ・ミンジョンらを侮辱したり、故意に試合を妨害したりしたという疑惑を招きかねない内容があったためだ。Aコーチが「何かして駄目そうなら、女子の『ブラッドバリー』を作らなきゃ」と書き、沈錫希は「うん、うん」と答えた部分だ。スティーブン・ブラッドバリー=オーストラリア=は2002年ソルトレークシティ冬季五輪ショートトラック男子1000メートルで、トップ争いをしていた選手たちが接触して一斉に転倒したために、金メダルを手にした。沈錫希はこのやり取りの後に行われた女子1000メートル決勝で最後の1周を前に4位につけ、3位のアリアンナ・フォンタナ=イタリア=をアウトコースから追い抜こうとした。この時、5位だったチェ・ミンジョンもアウトコースをさらに大きく回って追い越そうとした。沈錫希とチェ・ミンジョンはコーナーで衝突し、2人とも転倒した。沈錫希はフォンタナの走行妨害で失格となり、チェ・ミンジョンは4位に終わった。試合後、Aコーチは沈錫希に「でもスッキリしただろ。最高だった」「オッパ(Aコーチ自身のこと)が審判だったらチェ・ミンジョンが失格だ」というメッセージを送り、沈錫希は「フフ」と返信した。

 オール・ザット・スポーツのク・ドンフェ代表は「チェ・ミンジョンは衝突で金メダルを逃し、ヒザの靱帯(じんたい)を痛めてプロテクターを着用、脚を引きずって歩くほどひどく負傷した。沈錫希とAコーチは1000メートル競技の前に『ブラッドバリーを作ろう』というやり取りを繰り返し、実際の試合で同じ状況になった。その後の2人が互いに褒め合い、喜び合うやり取りは、意図的にチェ・ミンジョンに危害を加えたという決定的な証拠だ」と主張した。そして、沈錫希が500メートルの試合時にチェ・ミンジョンのライバルである中国人選手を応援したのも、韓国代表として理解しがたい行動だったとも言った。沈錫希は11日にマネジメント会社を通じ、同じ韓国代表選手を侮辱したことについて謝罪したが、故意の衝突疑惑については否定している。

 一方、大韓体育会のイ・ギフン会長は同日行われた同会の国政監査で、「大韓体育会と大韓スケート競技連盟がチームを作って調査しているところだ。事実確認後、沈錫希の代表資格や競技力向上年金(メダル年金)受領について協議するだろう」と述べた。文化体育観光部は15日に予定されていた沈錫希の大韓民国体育賞競技賞授与を保留することにした。同部関係者は「大韓スケート競技連盟の調査結果を見て、授与するかどうかを決める予定だ」と語った。

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