▲写真=NEWSIS

 バスに乗り遅れた中年の女性客と、この女性客が目的地まで行けるように手助けしたバスの運転手との温かいエピソードがネットで大きな話題になっている。

 韓国で中古車などの売買を行うオンラインコミュニティーに24日「高速バスの運転手、6年で初めて受け取りました」という投稿がアップされた。

 自らを「バスの運転手」と紹介したある男性のこの投稿は「少し前にソウルから安城に向かうホームでお客さまをお迎えしようと立っていたところ、ある中年女性の客に出会った」という内容から始まっている。

 男性によると、女性客がバスに乗ろうと切符をスキャンしたところ、「切符を確認してください」というメッセージが何度も出たという。よく見ると女性が持っていた切符は午後6時10分発のもので、このバスは午後6時25分発だった。その時の時間は午後6時17分。この女性客が乗るはずのバスはすでに出発していた。

 男性が女性客に「お客さまが乗るバスはもう出発しました」と伝えると、女性客は泣きそうな声で「もう出ちゃいましたか。どうしよう。どうしても家に帰らないといけないのに」と言いながら何とかしてほしいと訴えてきた。

 しかし男性が運転するバスはもちろん、その時点で午後11時発の最終バスまで座席は全て売り切れていたという。本当に泣き出しそうだった女性客に男性はまず気持ちを落ち着かせ、その上で家に帰るための二つの方法を説明した。

 まずキャンセルが出ればクレジットカードでその場で発券できるということ。そしてもしその場に来ない別の客がいた場合は現金で支払ってそのバスに乗ることができるということだ。しかし女性は現金を持ち合わせていなかったため、キャンセルが出るのを待つしかなった。

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 男性は「そのお客さまのクレジットカードを私が手に持った状態で、いつ出るか分からないキャンセルを確認するため1秒ごとに端末機を見つめた」と当時を振り返る。すると出発の3分前に奇跡のように1枚のキャンセルが出たという。

 女性客はその場で発券に成功し、男性に「ありがとう」と繰り返し感謝の言葉を伝えた。その後、目的地まで無事に到着した女性客は男性に大きな梨2個を手渡しながら次のように言ったという。

 「運転手さんのように親切な人は初めて見ました。運転手さんのおかげで私は家に帰ることができました。心から感謝します」

 すると男性は「お客さま、他の運転手たちもおそらく同じようにしたと思います。おいしくいただきます」と答えた。

 男性がバスで撮影した写真と書き込みに対し「すてきだ」「あんなに困ったときに自分のことのように対応してくれる人がいたらどれだけ安心するだろうか」「良い運転手さんだ」「梨2個がこれほど人を感動させるのか」「人は一人では生きられない。互いに助け合いながら生きていくのが良い世の中だ」「この温かさは本当に良いものだ」「良い世の中をつくり上げるあなたこそ本当の英雄だ」などのコメントが相次いだ。

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