韓国の与党「共に民主党」は、「党員間の争いが過熱している」として、1日から権利党員掲示板を一時的に閉鎖すると決定した。一部党員が李在明(イ・ジェミョン)大統領候補に対する否定的なコメントをこの掲示板に載せ続けたことから、党指導部が無期限閉鎖の措置を下したのだ。権利党員の中には、親文(文在寅〈ムン・ジェイン〉大統領に近い)や、李洛淵(イ・ナクヨン)元代表の支持者が多い。「共に民主党」は先ごろ、李洛淵陣営で活動していた李相二(イ・サンイ)済州大教授が李候補に批判的だという理由で党員資格停止8カ月の懲戒処分も下した。これを巡り、党内からは「李在明独裁党か」という反発が出た。

 「共に民主党」は、11月29日夜にホームページに載せた「お知らせ」で「12月1日から権利党員掲示板の運営を一時中止する」とし「ますます過熱する紛争と追加で発生する法的対立などを防ぐための措置」と表明した。その一方、権利党員掲示板を再開する時期は特定せず「実名制、運営基準緩和など管理強化措置が整備されたら、追って案内したい」とした。

 「共に民主党」は、大統領候補を選ぶ予備選が過熱の様相を見せていた今年8月にも、一時的に権利党員掲示板を閉鎖したことがある。当時、権利党員掲示板には李洛淵元代表の支持者らが結集する状況だったため、「党指導部が偏った措置を取った」という批判が起きた。

 今回の権利党員掲示板無期限閉鎖措置決定に対しても、李・元代表の支持者を中心に「党員にくつわをはめるもの」「党員が悪口を言おうがイヌ××と言おうが、言葉は全て耳を開いて聞くのが民主主義ではないのか」「掲示板閉鎖の意思決定過程を公開せよ」などの反発が起きた。ソーシャルメディア(会員制交流サイト)上で李候補を「大庄洞不労所得ゲートの当事者」と批判したことにより懲戒を受けた李相二・済州大教授も「『李在明の民主党』は今や独裁の道へと入ってしまった」とコメントした。李教授は先の予備選で、李洛淵陣営の福祉国家ビジョン委員長を務めていた。

 「共に民主党」は最近、急速に「李在明の民主党」へと体制を切り替えている。党内からは「李在明を学ぼう」という意味で「在明学」という言葉まで出ている。宋永吉(ソン・ヨンギル)代表は前日、党員に「李在明を正しく知るキャンペーン」を提案した。『人間 李在明』の読書感想をアップし、周りの人にリレー推薦しよう、というものだ。

キム・ヒョンウォン記者

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