ソウル市内の中学校の教師が、授業中に尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領について「犯罪者が大統領になった」と発言したとして、苦情が寄せられた。このため管轄の教育庁(教育委員会に相当)が事実関係の確認に乗り出した。

 ソウル市教育庁の関係者は14日、チョソン・ドットコムの電話取材に対し「苦情があったのは事実。現在、ソウル市南部教育支援庁で事実確認を行っている」と説明した。

 南部教育支援庁は「担当者が中学校に出向いて事実関係を確認している。これまでに確認された事実はない」とコメントした。

 チョソン・ドットコムでは、中学校の立場も確認するために何度か電話をかけたが、つながらなかった。

 あるネットユーザーは最近、ソウル市の教育監(教育委員長に相当)室が開設している市民請願掲示板に「A中学校の先生が授業中に生徒に向かって『犯罪者が大統領になった』『国が心配だ』と発言したとのうわさが広まっている」「自由民主主義国家で国民が投票して選んだ大統領について、まるで本当の犯罪者であるかのように話しているため、まだ政治的イデオロギーのない生徒たちが誤解するのではないかと心配でここに投稿した」と書き込んだ。

 さらに「先生は、落選した前科4犯の(李在明〈イ・ジェミョン〉)候補を支持していたようだが、自分の支持する候補が前科4犯だということは事実なのに、なぜ前科のない次期大統領について犯罪者などとうそを言って生徒たちをばかにするのか」「先生が授業中に子どもたちの前で政治的見解を述べるのは違法ではないのか」と書いた。

 ソウル市教育庁の自由掲示板にも「教師が子どもたちに、尹錫悦という犯罪者が大統領になると教え込んだという。子どもたちにこんなことを言っていいのか?」という抗議が書き込まれた。

 ソウル市教育長の関係者は「A中学校の教師が問題の発言をしたのが事実なら、政治中立義務違反になる」としながらも「(問題の発言が事実だった場合)教師がどんな懲戒処分を受けるのかについては、推測で申し上げることはできない」とコメントした。

キム・ミョンイル記者

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