▲/金宜謙議員のフェイスブック

 動画サイト「ユーチューブ」のチャンネル「ザ・探査」と革新系の最大野党「共に民主党」所属の金宜謙(キム・ウィギョム)議員は、自分たちが提起した、韓東勲(ハン・ドンフン)法相が深夜に尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と酒席を持ったとする、いわゆる「清潭洞酒席疑惑」がうそだと判明しても、謝罪や反省をしていない。「ザ・探査」側はむしろ、「疑惑はうそ」と告白したチェロ奏者のA氏が圧力をかけられて警察の取り調べで虚偽の供述をした可能性もあるとし、また別な陰謀論を提起した。その間、「ザ・探査」と金宜謙議員は後援金などでカネを稼いだ。

 ユーチューブのランキング検索サイト「PLAYBOARD」が13日に明らかにしたところによると、「ザ・探査」は今年11月の1カ月間に、スーパーチャット(スパチャ)により、韓国国内のユーチューブチャンネルの中では最高額となる3470万ウォン(現在のレートで約361万円。以下同じ)を集めた。スパチャとは、ユーチューブのライブ配信中に視聴者がユーチューバーにお金を送る、投げ銭機能のこと。「ザ・探査」が今年6月にユーチューブにチャンネルを開設した後、今月9日までにスパチャで得た金額は合計およそ2億4000万ウォン(約2500万円)だ。

 また「ザ・探査」は配信中、画面の下に口座番号を固定字幕で表示し、後援金も別途受け取っている。さらに、アクセス数に応じて受け取る広告収益の推定額(ノックス・インフルエンサー調べ)は月に4000万ウォン(約420万円)から7000万ウォン(約730万円)に上る。スパチャと後援口座、広告収益などだけでも月に億単位(1億ウォン=約1040万円)の収益を上げているものと推定される。なお金宜謙議員は今月9日、政治後援金の年間限度額となる1億5000万ウォン(約1560万円)に達した、と明かした。

 フェイクニュースでカネを稼ぐのは、保守系ユーチューバーのチャンネルでも変わらない。2020年12月、ユーチューブチャンネル「カロセロ研究所」の進行担当者だった康容碩(カン・ヨンソク)弁護士が、当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対する名誉毀損(きそん)の疑いで警察に逮捕されたことがある。そのとき、カロセロ研は「緊急逮捕」と銘打って現場をユーチューブで生配信し「これは共産主義国」と批判した。だが康弁護士は、4回にわたる出頭要求に応じなかったため逮捕状が出たのであって、「緊急逮捕」というのは事実と異なる。だがカロセロ研は、康弁護士が不当に逮捕されたという趣旨で配信し、2日間で2300万ウォン(約240万円)を超えるスパチャを集めたといわれている。

 西江大学政治外交学科の李賢雨(イ・ヒョンウ)教授は「ユーチューブのフォロワーは、フェイクニュースだと判明しても確証バイアス(自分の願望や信念に合う情報を受け入れ、反証する情報を排除する心的傾向)のせいで依然として真実だと信じ込むケースが多い」とし「フェイクニュースではなく権力が真実を隠蔽(いんぺい)しているのだと思い込んでいる」と語った。

キム・スンジェ記者

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