▲イラスト=UTOIMAGE

韓国を訪れた日本人観光客がソウル・江南の美容院で予想を上回る料金を支払ったという話がインターネット上に掲載された。これについて、かつて一部の美容院で外国人客が同様の経験をした事例があらためて注目されており、外国人客に対する韓国の美容院の「ぼったくり価格」が問題になっている。

 18日、あるインターネット・コミュニティー・サイトに「美容院で80万ウォン(約9万円)請求、詐欺ですか?」というタイトルの投稿があった。

 投稿者は「日本人の友達が前日(17日)、江南のある美容院でパーマとカットをしてもらったところ、料金が80万ウォンにもなった」として、クレジットカード決済のレシートの写真を掲載した。レシートを見ると、「パーフェクト4Dシャネル・パーマ」の料金は44万9000ウォン、「ナンバーワン・シークレット・ヤング&リッチ・シャイン」は35万ウォンで、計79万9000ウォンとなっている。ヘアの担当者は副店長と書かれていた。

 投稿者は「日本人の友達は事前に十分な説明を聞くことができず、クレジットカード決済の際にサインの案内をしてもらえなかった」と主張した。そして、「(日本人の)友達は韓国語がある程度理解できるが、決済する時に美容師の話が早すぎて質問できなかったそうだ。また、ヘアケア製品を買うように言われて、50万ウォンくらいさらに料金を追加されそうになったが、友達が『買わない』と言ったら、80万ウォンでのカード決済になった」とも説明した。

 この投稿者は「私が考えてもこの金額は高すぎる。こういう場合、どのように対処すべきだったのでしょうか」と助言を求めた。

 これを読んだネットユーザーたちは「外国人だからぼったくりに遭ったようだ。抗議すべきだ」などのコメントを寄せている。

 本紙は事実関係を確認するために美容院側に連絡を試みたが、「少々お待ちください」と言われたまま電話が切れてしまい、それ以降、連絡がついていない。

 投稿者はその後、「円満に和解した」と報告して最初の投稿を削除したが、そのスクリーンショットは複数のネット・コミュニティー・サイトでシェアされ、さまざまな意見が寄せられている。ネット上では「美容院の料金はあんなに高くない」「ぼったくりのようだ」などという声がある一方で、「江南で美容院に行ったら、あれくらいはかかる」「副店長なら料金がなおのこと高くなるだろう」などの声もある。

 このため、江南のある美容院で昨年、外国人客に対して100万ウォンを上回る支払いが求められた事例があらためて注目されている。当時、外国人客側は「事前に代金を告げられないままパーマやカラーリングなどに対して101万ウォンを決済した」と主張したが、美容院側は「ネット・コミュニティー・サイトの投稿者も当店側があらかじめ代金の告知をしたことを認め、投稿を削除した」と言っている。

 このほかにも、美容院価格の事前告知義務制度に対する不満も取りざたされている。2017年に施行された韓国保健福祉部(省に相当)の「公衆衛生管理法施行規則」によると、理容・美容業者がカラーリング・パーマ・カットなど「3種類以上」のサービスを提供する場合、個別サービスの最終支払価格と全サービスの総額内訳を書いて客に事前に見せなければならない。

 これに違反した場合、1回目の違反で警告、2回目は営業停止五日間、3回目は営業停止十日間、4回目以上は営業停止1カ月間の行政処分を受けることになる。ただし、サービス項目が2種類以下の場合は明細書の提出が義務付けられていない。

キム・ジャア記者

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