▲イラスト=UTOIMAGE

 ある中国人夫婦が韓国の集合住宅の階段や駐車場を個人の倉庫のように使用し、他の住民が不便を強いられている、という投稿がインターネット上で注目されている。

 インターネット・コミュニティー・サイト「ボベ・ドリーム」の公式インスタグラムに3日、「同じ集合住宅に住む中国人が荷物やゴミを駐車場に放置したままで悪臭がするし、通行妨害で駐車もできない」という内容の投稿があった。

 投稿者Aさんが掲載した写真を見ると、非常口の階段付近や駐車場に布団・服・段ボール箱・リサイクルごみなどが積み上げられている。どれも放置されてから時間がかなりたっている様子でホコリをかぶっており、服や布団も既にボロボロの状態だ。

 Aさんは「『引っ越しをすればいいじゃないか』と簡単に言う人もいるが、引っ越しは費用が高くて容易ではない。真の福祉とは、政府の公権力を活用してこうした不便を解消することだ。法律がなくてできないというなら、国会議員の方々が法律を作るべきだ」と訴えた。

 これを見たネットユーザーたちは「階段に荷物を置くことは消防法違反ではないだろうか。迷惑だ」「全部捨てたい。うちの集合住宅にもベビーカーを通路に立てかけたままにして、ごちゃごちゃにしている人が多い」「取り締まりを急ぐべきだ」などのコメントを寄せている。

 このような問題は以前からある。今年3月には京畿道安養市内のある集合住宅の入居者がネット・コミュニティー・サイトに「消防法、本当にこれでいいんですか?」というタイトルの投稿をした。この入居者は「隣の女性が集合住宅の共用部分である階段や通路に、ありとあらゆるガラクタを積み上げていて、片付けない。外にはリサイクルごみが山積みで、(共用部分を)個人の用途で使用中」と吐露した。この入居者は地方自治体などに助けを求めたが、「現状では隣人を処罰する方法がない」と言われたという。

 集合住宅の共同部分における無断放置物は、火災が発生した場合、避難に支障を来す恐れがあるため問題になる。事実、2022年7月にソウル市陽川区内のマンション通路に置かれていたゴミに火がつき、火事になったケースがあった。

 現行の消防法上、避難施設・防火区画および防火施設の周囲に物を積んだり、障害物を置いたりする行為は、違反1回目で100万ウォン(約11万円)、2回目で200万ウォン、3回目で300万ウォン以下の過料を科することができる。ただし、5階未満の低層集合住宅などの通路・階段などは特定消防対象物に該当しないため、消防法の適用を受けない。

チョン・アイム記者

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