▲韓国陸軍707特殊任務団のキム・ヒョンテ団長が17日午後、ソウル市汝矣島の韓国国会で開かれた国防委員会第422回国会(臨時会)第2回全体会議に出席して議員の質問に答えている様子。/写真=ナム・ガンホ記者

 戒厳軍として国会に投入されたキム・ヒョンテ特殊戦司令部707団長が17日、韓国国会国防委で、戒厳直後に民主党議員らが郭種根(クァク・チョングン)前特殊戦司令官を懐柔した状況について語った。昨年12月10日に郭・前司令官が民主党の朴範界(パク・ポムゲ)、夫勝粲(プ・スンチャン)議員と会った際、「同席した」と明かした。当時、民主党専門委員が「大勢は傾いた。民主党が守ってやる」と話したという。また、朴議員が郭・前司令官に「もう一度(話を)してみろと要求した後、「さっきはそうは言わなかったじゃないか」と言いながら本人の書いた文章で、全く同じように言うことを司令官に要求した-とも明かした。郭・前司令官に民主党が答弁の練習をさせたというのだ。

【写真】郭種根・特殊戦司令官、キム・ヒョンテ第707特殊任務団長と面談する朴範界議員(2024年12月10日)

 郭・前司令官は、民主党議員らと会った当日、「国会で尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に『国会の扉を壊して議員を引っ張り出せ』という指示を受けた」と語った。この証言は、尹大統領が国会の機能を停止させようとしたという弾劾訴追の争点の主な根拠だった。ところが郭・前司令官が先日の弾劾審判の弁論で「尹大統領が『国会議員』を引っ張り出せと言ったことはない。『人員』と記憶している」と証言したのに続き、今度は民主党による懐柔の状況まで判明したのだ。

 キム団長は、昨年12月6日に民主党の金炳周(キム・ビョンジュ)、朴善源(パク・ソンウォン)議員が特殊戦司令部を抗議訪問の形で訪れて郭・前司令官にインタビューしたときも、予想質問紙をあらかじめ渡して回答も一緒に準備した、とも明かした。当時、郭・前司令官は「はい、はい」と民主党議員の指示に従いながら震える声で答え、今にも泣き出しそうな顔までしていた。占領軍が敗軍の将を尋問しているかのような様子だった。

 キム団長は、民主党議員が郭・前司令官に「弁護士を紹介してやる」と言ったと記憶している、と語った。書いてやった答弁を読ませて弁護士まで約束するというのは「懐柔」ではないか。洪壮源(ホン・ジャンウォン)前国家情報院(韓国の情報機関)第1次長の「逮捕名簿メモ」も、民主党議員が公開したが、今ではメモ作成の時間、場所に疑いが持たれている。大統領罷免を決定する弾劾審判は、証拠が正確でなければ大きな問題になりかねない。証言懐柔の真偽を明らかにすべきだ。

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