▲先月11日、ソウル市竜山区漢南洞の大統領公邸を離れ、同市瑞草区瑞草洞の私邸に移動する際、支持者たちにあいさつする尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領。尹前大統領の後ろには金建希(キム・ゴンヒ)夫人の姿も見える。写真=キム・ジホ記者

 呪術師「コンジン法師」ことチョン・ソンベ氏(65)の疑惑と関連し、検察が高層マンション「アクロビスタ」(ソウル市瑞草区瑞草洞)にある尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領夫妻の私邸を家宅捜索したことについて、金建希(キム・ゴンヒ)夫人側が「前大統領と夫人に対し『恥をかかせる』ためのもの」と反発した。

【表】尹前大統領夫妻巡る7つの容疑を一斉捜査する検察・警察・公捜処

 金建希夫人側の弁護人は4月30日に出した見解文で、「これまで盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領、李明博(イ・ミョンバク)大統領、文在寅(ムン・ジェイン)大統領らは容疑者として捜査を受けたが、大統領の私邸に対する家宅捜索令状が執行されたことはない」「金建希夫人は容疑者ではなく、参考人という立場であるのにもかかわらず、検察は前大統領の私邸に対して家宅捜索令状を執行した」と指摘した。

 その上で、「家宅捜索令状に記載されている犯罪事実も『容疑者らは公職者の職務に関連して公職者の配偶者に贈り物を提供した』というだけで、粗悪極まりない。それにもかかわらず、令状に記載されている押収すべき物品は包括的だ」と批判した。

 金建希夫人側の弁護人は「このような家宅捜索令状が純粋な捜査目的の家宅捜索だと言えるだろうか。検察の『擦り寄り』または前大統領および前大統領夫人に対し『恥かかせる』ためのものではないのか」と指摘した。そして、「前大統領に対する礼遇を望んでいるのではない。公正な捜査と公正な法執行を望んでいるだけだ」とも書いた。

 検察は4月30日午前9時30分から約6時間40分間にわたり尹前大統領夫妻の私邸を家宅捜索し、スマートフォン・コンピューター・メモ帳などを押収した。同日の家宅捜索令状にはチョン・ソンベ氏の請託禁止法違反疑惑が記載されていたとのことだ。金建希夫人は現時点で参考人とされている。

キム・ナヨン記者

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