▲写真=UTOIMAGE

 ロシア・ウクライナ戦争でドローン対応の重要性が高まる中、ドローンをだますためのデコイ(おとり)も発達している、と外信が報じた。

【写真】ロシアの自爆ドローンがウクライナ戦闘機を破壊する様子

 英「タイムズ」紙が10日に報じたところによると、英軍は先端防空システムや戦車など本物の兵器のように見えるデコイを「イケア・スタイル」の組み立て式で作り、ウクライナ軍に送っている。

 ロシア軍がデコイを本物の兵器だと錯覚するように仕向けた後、これを破壊させ、攻撃力を浪費させるのだ。また、これを通して、ウクライナ軍が前線に配備した兵器が実際よりも多いようにだますこともできる。

 「タイムズ」紙はデコイについて、実際にウクライナに支援している兵器のデジタル写真を専門家らが撮影した後、これを基に制作した組み立てキット形式のものだと伝えた。組み立て式キットであるだけに、ウクライナ軍が必要なときに、わずか数時間で組み立てを終えて配置できる利点がある、との説明だ。

 同メディアによると、ドローンが識別できる赤外線または熱探知、金属材質探知、電子信号探知など偵察技術が高度化しているだけに、デコイも単に見た目が同じだけでなく電子信号の発生装置なども備えている。

 ミサイルなど本物の兵器で熱が出る部分にはデコイにも熱の発生装置を付けて、探知技術を動員する敵をだますために金属など電波を反射もしくは吸収する材質が必要だったり、電子信号をまねる必要があるなら、それに合わせてデコイを作るという。

 英国軍がウクライナに送っているデコイの中には、チャレンジャー2戦車、AS90自走砲、スターストリーク防空ミサイル発射装置が搭載されたストーマ―装甲車のキットもあるといわれている。

 英国防省の関係者は、このところ英国軍がウクライナ軍に送っているデコイについて「本物と全く同じように見える」と説明した。この関係者は、もし英国軍がウクライナ軍に送っている本物の兵器が5台なら、デコイを30基送ってやり、25メートルの距離からでも本物と区別し難いレベルだ―と語った。

 また、ロシアが「(防空システムの)レイブン・システムを破壊した」と主張したことが複数回あったが、そのうちの一部は本物ではなくデコイを攻撃したことに気付いていないケースだろう、と語った。

チョン・アイム記者

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