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1頭のゾウを集団で攻撃するのはいじめか本能の表れか…中国・上海動物園で撮影された動画が物議
中国・上海の動物園で、1頭のゾウが他のゾウたちに集団でいじめられているような様子がカメラに捉えられ、物議を醸している。
中国の上海デイリーが6月26日、報じた。それによると、最近SNS(交流サイト)に複数のアフリカゾウが集団で1頭のアフリカゾウをいじめている動画が投稿された。動画は上海野生動物園で撮影されたという。
【写真】動物園のゾウがいじめ被害? 中国SNSで話題
動画を見ると、複数のゾウがメスのゾウを囲いの隅に追いやり、膝をつくよう強いているようだ。
動画を見たネットユーザーらは怒りをあらわにし、一部では「2022年からこの動物園では同じような出来事が発生している」と主張する声もあった。
波紋が拡大すると、動物園側は先月22日、「オスのアフリカゾウが成長し、メスを巡って他のオスと争いを始めている」と説明し、懸念を払拭した。動物園側は、この騒動が故意の攻撃ではなく、動物的本能の表れだと説明した。
しかしその後もネット上では、ゾウの安全に対する疑問をはじめ、ゾウの管理を巡る透明性の強化や動物の福祉基準の強化を求める声が高まった。
最終的に動物園側は6月25日に声明を発表し「ゾウに対する臨時措置を取った」とコメントした。さらに「メスのゾウに対する健康診断も実施した」として、動画の中のゾウは健康状態が良好だと説明した。
さらに、10頭以上のアフリカゾウを飼育しているこの動物園は、それぞれのゾウについて体の状態や社会的行動などを考慮し、それぞれのゾウに合わせた管理計画を立てていると明らかにした。
また、ゾウの異常行動にすぐに気づいて対応するために、いっそう厳格な監視と定期的なトレーニング、健康診断などを実施すると約束した。
キム・ジャア記者