▲孫賢宝・釜山世界路教会牧師が3月1日、ソウル市汝矣島の汝矣大路で開かれた「セーブ・コリア三・一節国家非常祈祷(きとう)会」で発言しているところ。/写真=NEWSIS

 韓国検察が孫賢宝(ソン・ヒョンボ)釜山世界路教会牧師の勾留状を請求し、物議を醸している。容疑は、釜山教育監再選挙と韓国大統領選挙当時、特定候補を支持して事前選挙運動を行ったというもの。

 孫牧師は、今年初めに尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領弾劾反対集会を開いた改新教系団体「セーブ・コリア」の代表だ。釜山地検は「犯行が重大で再犯の可能性が高い」と表明したが、改新教系諸団体は「宗教弾圧」だと反発している。

 孫牧師は、釜山教育監再選挙が迫っていた今年3月、国会礼拝の席で鄭勝允(チョン・スンユン)候補と対談を行い、その動画をユーチューブなどソーシャルメディアに載せた疑いが持たれている。鄭候補の選挙事務室で「勝利祈願礼拝」を執り行い「右派候補を選んで、本当の神の国を打ち立てるべき」と発言した疑いも持たれている。大統領選挙前の今年5月から6月にかけて、世界路教会で開かれた祈祷会や礼拝において「金文洙(キム・ムンス)候補を当選させて李在明(イ・ジェミョン)候補を落選させなければならない」と語った疑いもある。

 これに対し孫牧師側は「対談や礼拝動画はユーチューブにそのままあり、教会にいつも常駐していて、住居も一定」「警察の取り調べにも誠実に応じたのに、検察が令状を請求した」と反発した。釜山キリスト教総連合会など改新教系団体や信者などおよそ600人は8日、釜山地検前で集会を開き「李在明政権が法治にかこつけて教会を弾圧している」と主張した。金文洙・前雇用労働相はこの日、声明を出して「明白な政治報復」だと述べた。

 一方、海兵隊員殉職事件を捜査している特別検察官(特検)はこの日、参考人事情聴取に応じなかった極東放送理事長の金章煥(キム・ジャンファン)牧師に対して「11日に出頭せよ」と通知した。金牧師側は「特検が犯行の証拠もなしに、恥をかかせるために召喚した」と主張した。

釜山=クォン・テワン記者、パン・グクリョル記者

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