【TV朝鮮】(アンカー)

 駐韓中国大使の顔が描かれた五星紅旗(中国の国旗)を毀損(きそん)した3人に対し警察が捜査を開始しました。韓国に滞在する中国大使の写真を破ったので侮辱罪に当たるというものです。ただこれに対しては、中国を意識するあまり表現の自由を侵害しているとの批判も相次いでいます。イム・フィウォン記者がお伝えします。

【写真】大型の五星紅旗を引き裂く様子

(記者リポート)

 中国の習近平国家主席と戴兵駐韓中国大使の写真が描かれた大型の中国国旗がはためいています。

 「われわれの望みは自由。真っ赤な旗を引き裂け」

 集会参加者がスローガンに合わせて大型の五星紅旗を引き裂いています。

 「(破れ)破れ、破れ」

 7月22日に尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領を支持する団体が開いた集会の様子です。

 ソウル警察庁は国政監査で集会参加者を取り調べ中と明らかにしました。

(パク・チョンボ/ソウル警察庁長)

「3人の被疑者は取り調べを終えて…」

 野党が「米国大統領の写真を破る反米集会は処罰しないのか」と指摘すると、パク庁長は「国内に滞在する外国使節の写真を毀損(きそん)したので捜査を行った」と説明しました。

 刑法第108条は外国使節を侮辱あるいは名誉毀損する行為を禁止しています。

 しかし法曹界からは、憲法で定められた基本権である集会・結社の自由を過度に制限したとの批判が相次いでいます。

(安英林〈アン・ヨンリム〉/弁護士)

 「横断幕を破るだけでこれでは、法理的に争う必要がありそうです。実際は表現の自由を過度に抑圧する…」

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は先月、明洞で行われた反中デモについて「狼藉(ろうぜき)」という言葉を使って対策を指示し、これを受け金民錫(キム・ミンソク)国務総理(首相)は「自害行為だ」として各部処(省庁)に厳正な対応を強く求めました。TV朝鮮、イム・フィウォンがお伝えしました。

(2025年10月25日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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