▲国立慶州博物館で握手する李在明(イ・ジェミョン)大統領とトランプ大統領。李在明大統領は29日に行われた韓米首脳会談前に「天馬塚金冠」のレプリカをトランプ大統領にプレゼントし、無窮花大勲章を授与した。

 韓米首脳会談時に両国首脳が交わした贈り物のリストが公開され、米大リーグ(MLB)のディラン・クルーズ選手(23)=ワシントン・ナショナルズ=が話題になっている。新羅天馬塚金冠のレプリカを受け取ったドナルド・トランプ米大統領は、李在明(イ・ジェミョン)大統領にクルーズ選手の直筆サイン入りバットを贈った。韓国大統領室は「このバットは米国の宣教師たちが韓国に野球を伝えた歴史と韓米の文化的な絆を象徴している」と説明したが、野球ファンの間では「贈り物の格が合わないのではないか」という反応が出ている。バットにサインした選手は米大リーグ界を代表する象徴性のある人物やスター・プレーヤーではなく、活躍が微々たるプロ2年目の新人選手だからだ。

【写真】「金冠とは格が合わない」と話題…トランプ大統領が李大統領に送ったサイン入りバットとボール

 クルーズ選手は昨シーズンの途中から大リーグにデビューした外野手だ。ルイジアナ州立大学(LSU)時代は米大学野球で指折りの有望選手で、そのため大リーグ新人ドラフト全体2位でワシントン・ナショナルズに指名された。しかし、プロの舞台ではなかなか頭角を現せずにいる。プロ1年目は31試合で打率2割1分8厘(3本塁打、8打点)にとどまり、今年は出場機会が増えて85試合に出たが、打率(2割8厘)はさらに下がった。今年の年俸は76万1800ドル(約1億1700万円)で大リーグ最低水準だ。昨年の大リーグ選手の平均年俸は465万ドルだった。

 野球ファンらは「トランプ大統領がワシントンを本拠地とするナショナルズの選手の記念品を用意したのは分かるが、クルーズ選手は主力級の選手でもない」「ニューヨーク・ヤンキースのファンとして知られるトランプ大統領が、韓国と縁のある『ホームラン王』アーロン・ジャッジ選手(33)のバットを用意していたら、もっと意味のある贈り物になっただろう」と指摘する。ジャッジ選手は大谷翔平=ロサンゼルス・ドジャース=と共に大リーグを代表するスーパー・スターで、韓国から養子として引き取られた兄がいる。トランプ大統領は過去のあるインタビューで、「ジャッジ選手のバッティングは私が幼いころに夢見た姿だ」と話したことがある。

ヤン・スンス記者

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