事件・事故
女子高生が教諭に殺虫剤付きみかんを渡す…「意図的ではない」との判断に教員労組が抗議 /大邱
大邱市内の高校で、女子生徒が殺虫剤を付着させたみかんを教諭に手渡していた事実が発覚した。これに対して地域教権保護委員会は、問題の生徒について「教権侵害だが意図的ではなかった」との判断を下したため、大邱教師労組が抗議声明を出し強く反発している。
大邱教師労組が31日に明らかにした。それによると9月19日に大邱市内のある高校で女子生徒が科目担当の非常勤教諭にエアゾールの薬剤が付着したみかんを手渡した。教諭は生徒が渡したみかんを食べたが、別の生徒から「みかんにはハエ・蚊用エアゾールが付着していた」と聞きショックを受け、休暇を申請し10日間出勤していないという。
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ところがこの問題で地域教権保護委員会が「意図的ではなかった」と判断し、波紋が広がっている。学校側は同委員会に「教育活動侵害事案」として申告書を提出し、10月16日に委員会が開催された。委員会は生徒が薬剤を付着させた経緯とそれが意図的だったかなどを審議した上で「教諭に被害が発生し、生徒は教権を侵害した」との結論を下したが、生徒の加害行為は意図的ではなかったと判断した。
この判断に対して大邱教師労組は声明を出し「当該事案は教諭の身体に直接害を及ぼす深刻な教権侵害」として「教権保護委員会の『意図的ではなかった』との判断は事件の本質を過小評価する危険な発想だ」と批判した。組合はさらに「意図的ではないとする判断基準を全面的に再検討し、事件を再調査すべきだ」と要求した。
クォン・グァンスン記者