▲尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領と金建希(キム・ゴンヒ)夫人。写真=news 1

 ソウル拘置所に拘束・収監中の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領が、約100日間で6億5000万ウォン(約6900万円)を超える領置金を受け取っていたことが分かった。領置金とは刑事施設収容者の所持金などの財産を意味するもので、追加で出し入れすることができる。

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 韓国国会法制司法委員会所属の祖国革新党・朴恩貞(パク・ウンジョン)議員が9日、法務部(省に相当)から提出を受けた「収容者保管金上位10人」現況などによると、尹前大統領は再拘束された7月10日から先月26日までの109日間で6億5725万ウォンの領置金を受け取り、ソウル拘置所領置金1位になったという。入金回数だけで1万2794回で、一日に100件を上回る領置金が入っていることになる。

 尹前大統領は領置金6億5166万ウォンを180回にわたって出金した。矯正施設収容者の領置金保有限度額は400万ウォンだ。限度を超えると、釈放時に支給されるほか、必要な場合に申請すれば個人の口座に振り込まれることもある。

 「2025年公務員報酬・手当てなどに関する規定」によると、大統領の今年の年俸は約2億6258万ウォンだ。尹前大統領が受け取った領置金は、今年の大統領年俸の2.5倍に当たる金額ということになる。これは国会議員が4年間で受け取る支援金よりも多い。現役議員の場合は年間1億5000万ウォン、選挙がある年は3億ウォンまで支援金を募ることができる。

 尹前大統領の配偶者・金建希(キム・ゴンヒ)夫人は8月12日、ソウル南部拘置所に収監され、2カ月間で約2250万ウォンの領置金を受け取ったことが分かった。金建希夫人はこのうち約1856万ウォンを出金した。

 ソウル拘置所では尹前大統領に次いで、野党・国民の力の権性東(クォン・ソンドン)議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が領置金2位と3位になったと推定されている。権性東議員は9月16日の入所後1660万ウォンを受け取り、約1644万ウォンを出金した。9月23日に拘束された韓鶴子総裁は約564万ウォンを受け取り、約114万ウォンを出金した。

 朴恩貞議員は「領置金制度は収容者の便宜を図って導入されたものだが、事実上、『尹アゲイン(尹前大統領の再起)』の政治資金募金窓口に変質した。本来の領置金制度の趣旨に外れた運営を根絶するため、領置金の限度額設定など制度改善案の整備が急がれる」と述べた。

ユ・ビョンフン記者

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