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 英国に住む70代の資産家が、一族の財産を受け継ぐ「息子」を産んでくれる若い女性を年俸約1億ウォン(約1060万円)で公募し、話題を集めている。

【写真】ベンジャミン・スレイド卿(79)

 米紙ニューヨーク・ポストが11月30日、報じた。それによると、英国の資産家ベンジャミン・スレイド卿(79)は、一族の財産を相続する男児を産んでくれる「良いブリーダー(繁殖者)」を求めて数十年にわたり新聞に広告を出し続けているという。

 この広告でスレイド卿は「1300エーカー(約526万平方キロメートル)規模の領地と、9カ月分の冷凍精子を準備した」として「今必要なのは、息子を産んでくれる妻だけだ」と明かした。

 スレイド卿が求める女性の条件は非常に厳格だった。まず、自分より30-40歳若い女性を求めているとして「新しい車が欲しければ新しい車を買うべきで、古びた中古車を買うことはしない」と比喩まで持ち出した。スレイド卿はこれより前、マッチングアプリに実際の年齢より若い56歳として登録し、50代後半の女性に対し「58歳は私にとって高齢すぎる」と言い、求める女性の年齢を40歳未満に制限していた。

 配偶者となる女性の身長は167センチ以上で、拳銃の免許と運転免許は必須だとした上で、ヘリコプターの免許があれば優遇すると述べた。配偶者になればスレイド卿が所有する1300エーカー規模の領地と、2カ所の城、各種の財産やさまざまな家事を管理しなければならないため、法律・会計知識があるのが望ましいとの条件も掲げた。また、健康状態、ダンスの実力、水泳の能力、体力、知性、社交性なども評価の対象となるとした。

 また、除外対象としてユニークな条件も列挙した。星座がさそり座の女性、英紙ガーディアンを購読している女性は応募できないと強調した。さらに、名前がアルファベットの「I」で始まる女性、国旗に緑色が含まれる国の出身者も除外対象だとした。

 スレイド卿は、配偶者となる女性には年間5万ポンド(約1000万円)の給与と住居・食事を提供すると約束した。ただし「資金繰りに苦しんでいる」として、「女性側も一定レベルの資産を保有していることを望む」と明かした。さらに「少しばかりの私的な資本と収入があればよいが、大きな財産があればさらに助けになる」と続けた。

 スレイド卿は長い間、息子を産んでくれる女性を探していたことが分かった。一度結婚したものの、1991年に「猫17匹を飼うのは無理だ」との理由で離婚。当時の配偶者との間に子どもはいなかった。

 その後、体外受精を経て2021年に米国の詩人サハラ・サンデー・スペインさんとの間に娘をもうけた。しかし2度にわたって結婚式を中止し、現在は子どもと連絡を取っていないという。

 スレイド卿の「求婚広告」が知れ渡ると、英国のネットユーザーらは冷ややかな反応を示した。「準男爵なら爵位の序列が高いわけでもないのに、要求レベルが高すぎる」「スレイド氏の要求には全体的に不快感を覚える」「精神的にまともなのか疑わしい」などの反応が見られた。

チョン・アイム記者

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