▲政治資金法違反・特定犯罪加重処罰法違反(収賄)容疑で起訴された金湧・民主研究院副院長/写真=ニュース1

 李在明(イ・ジェミョン)大統領に最も近い側近の一人である金湧(キム・ヨン)元民主研究院副院長が、保釈期間中に韓国各地を回って「ブックコンサート」を開くという。金・元副院長は鄭鎮相(チョン・ジンサン)氏、キム・ヒョン氏と共に側近グループ「城南・京畿ライン」の核心に挙げられる人物で、進歩(革新)系の「共に民主党」の大統領候補予備選当時、大庄洞開発の民間事業者から違法な政治資金およそ6億ウォン(現在のレートで約6400万円)を受け取った罪で一審・控訴審とも懲役5年の刑を言い渡されている。控訴審で法廷拘束されたが、政権交代直後の昨年8月、上告審の途中で保釈が認められた。大法院(最高裁)の最終判決を前に、露骨な力の誇示に出たわけだ。

【写真】「友人で分身のような人物」 金湧氏と李在明代表の2ショット写真

 韓国国会の議員会館で開かれる最初のイベントには、民主党所属のソウル市長候補らも参加するという。金湧氏側は、出版記念会の紹介文で「政治検察の捏造(ねつぞう)、最大の被害者、550日の拘禁にも屈さず李在明を守り抜いたわれわれの同志」とつづった。重い刑を言い渡されて自粛すべき被告人が、拘置所の外で有力政治家をずらりと並べるという、とんでもないことが起きている。今後判決を下す大法院を脅しているようにも映る。

 法に対するあざけりがここまで来たのには、大庄洞裁判を事実上放棄した検察に大きな責任がある。検察は「大庄洞開発不正」裁判の控訴を放棄し、大庄洞一味の不当利得を回収できる道を自ら閉ざした。大庄洞一味の控訴によって開かれた控訴審の初公判に出席した検事は一人だけで、「財産の差し押さえを解いてほしい」という被告人の主張に対して「特に意見はない」としか言わなかったという。検察が検察であることを放棄したのだ。それでも足りぬと、法務部(省に相当)と検察上層部は、控訴放棄に抗議した検事たちを大挙、閑職へと追いやった。

 懲役5年を言い渡された被告人がこのように活気あふれているのは、根本的に、権力の前で捜査機関が崩れたからだ。不正を捜査する検事は苦痛に見舞われ、不正を犯した被告人は怒鳴り散らしている。旧統一教会からカネを受け取った疑いのある政治家が「釜山市長選挙に出馬したい」と言い出すありさまだ。こんな世の中をまともだとは言えない。

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