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金与正氏が昇格 党副部長から部長に=正恩氏娘の人事は発表されず
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は24日、前日の第9回朝鮮労働党大会で政治局の選挙が行われ、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)氏が党副部長から部長(閣僚級)に昇格したと報じた。
どの部門の部長かは公表されなかったが、これまで副部長を務めていた宣伝扇動部である可能性が取り沙汰されている。
ただ、党の「10局」(旧統一戦線部)の部長を務めてきた李善権(リ・ソングォン)氏が今回の人事で部長職を退いたことから、金正恩氏のスポークスマンとしての役割を担ってきた金与正氏が公式に韓国向けのメッセージ発信や対外戦略を総括する役割を担う可能性もある。
金与正氏は2020年まで党組織指導部第1副部長兼政治局候補委員だったが、21年8月の第8回党大会で宣伝扇動部副部長に就任。候補委員からは外れたが、今回再び候補委員に復帰した。
金正恩氏の最側近で、組織書記として党の実務を担当していた趙甬元(チョ・ヨンウォン)氏は政治局常務委員に留任するが、書記職からは外された。
これは、次回の最高人民会議(国会に相当)の選挙で常任委員長を選出するための準備と分析される。北朝鮮の憲法により、国を代表する最高人民会議常任委員長は必ず政治局常務委員を務めてきた。北朝鮮は今回の党大会終了後、関連法の制定や憲法改正などに向けて最高人民会議の開催手続きを進めると予想される。
朝鮮労働党の最高意思決定機関である政治局常務委員会は、金正恩氏と趙甬元氏のほか朴泰成(パク・テソン)氏、キム・ジェリョン氏、李日煥(リ・イルファン)氏の5人で構成されている。
首相経験者のキム・ジェリョン党規律調査部長は政治局常務委員の中で最初に名前を読み上げられたのに続き、新たな党書記陣の中でも最初に名前を呼ばれたことから、党の組織運営を担う組織書記と組織指導部長を兼任する重要な役割を与えられたと推定される。
また、新たに常務委員に就任した李日煥党書記は、北朝鮮社会を金正恩氏中心に「一色化」する宣伝扇動担当書記兼部長としてこれまでの業務を引き続き担当する見通しだ。
このほか、新たに政治局委員に就任したキム・ソンギ氏は党中央軍事委員にも選ばれ、今回党書記兼部長になった鄭京擇(チョン・ギョンテク)氏に代わって軍総政治局長に就任したとみられる。
朴正天(パク・ジョンチョン)党軍政指導部長と李炳哲(リ・ビョンチョル)党軍需政策担当総顧問は党中央委員を退任し、軍部でも世代交代が進んでいることを示した。
一方、今回の党大会で公に職務が与えられるか注目されていた金正恩氏の娘、ジュエ氏の人事は発表されず、北朝鮮メディアが報じた党大会の現場にもジュエ氏の姿はなかった。