社会総合
韓国人の生活満足度 OECD最下位圏抜け出せず=自殺率・貧困率悪化
【世宗聯合ニュース】韓国の国家データ処が5日発刊した2025年版の「国民の暮らしの質」報告書によると、2024年の韓国人の生活満足度は前年から横ばいとなり、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最下位圏にとどまった。自殺率は2年連続で上昇して2011年以来の高水準を記録。日常生活で感じるうつや不安に関する指標は3年ぶりに悪化した。報告書には雇用・賃金、所得・消費・資産、健康、余暇など、暮らしの質に関連する11分野の71の指標が反映されている。
◇所得低いほど満足度低下 政府など機関信頼度は50%下回る
生活満足度は、客観的な生活条件に対する主観的満足度を示す指標で、10点満点で示される。24年の韓国人の生活満足度は前年と同じ6.4点だった。
17年(6.0点)に6点を上回って以降、22年には6.5点まで上昇したが、23年には6.4点に下落し、24年も横ばいとなった。
生活満足度は、所得水準によって顕著な差が表れた。
所得が100万ウォン(約10万7000円)未満の世帯は平均より0.6点低い5.8点で、所得が100万~200万ウォン未満、200万~300万ウォン未満の世帯はいずれも6.2点だった。
300万ウォン以上の世帯からは6.4~6.5点と、平均的かそれ以上の水準だった。
他国との比較では、22~24年の韓国の生活満足度は6.04点で、前年(21~23年)と同じくOECD加盟38カ国中33位だった。調査対象の147カ国・地域中では58位。
家族関係の満足度は63.5%で、前回調査(22年)から1.0ポイント下落した。
24年の社会的孤立度は33.0%で、前年と同水準だった。新型コロナウイルスの影響で21年には34.1%に上昇したが、その後は小幅に下落し、横ばいで推移している。
政党、労働組合、同好会など社会団体に所属して活動する人の割合は52.3%で、前年比5.9ポイント減少した。
政府や国会など主要機関に対する信頼度は49.6%で、3年連続下落。50%を下回った。
一方、対人信頼度は55.7%で前年比3.0ポイント上昇し、2年連続の下落に歯止めがかかった。
◇自殺率2年連続悪化 男性が女性の2倍以上
人口10万人あたりの自殺者数を示す自殺率は24年に29.1となり、前年比1.8ポイント上昇して2年連続で悪化。過去ワーストだった11年(31.7)以来の高水準となった。
自殺率は11年以降下落を続けていたが、17年(24.3)からは上昇傾向を示している。
性別でみると、24年の男性の自殺率は41.8で、女性(16.6)より2倍以上高かった。
韓国の自殺率は他国と比べても極めて高く、22年(22.6)はOECD38カ国中1位で、2位のスロベニア(17.5)を大幅に上回った。
韓国人のうつや不安の程度を示す指標である「否定情緒」は3.8点で、前年比0.7ポイント上昇した。22年(4.0点)以降は減少傾向を示していたが、3年ぶりに悪化に転じた。
否定情緒は年齢が高いほど、また収入が少ないほど高くなる傾向がみられた。
年齢別では60歳以上で4.0点と最も高く、20代(19~29歳)が3.6点で最も低かった。
所得水準別では100万ウォン未満の低所得層は4.2点で最も高く、500万ウォン以上の高所得層は3.7点と最も低かった。
幸福度を示す「肯定情緒」は0.1ポイント上昇した6.8点で、否定情緒とは対照的に年齢が若く、収入が多いほど高い傾向を示した。
◇高齢者の相対的貧困率40%に迫る 大卒就職率は減少
24年の1人当たり実質国民総所得は4381万ウォンで、前年比3.5%増加したが、所得の中央値の半分を下回る人の割合を示す相対的貧困率は同0.4ポイント上昇し、15.3%を記録した。
23年時点で、OECD37カ国のうち韓国の相対的貧困率(14.9%)は9番目に高く、なかでも66歳以上の人口の相対的貧困率は39.8%と突出している。30%を超える国は韓国、ラトビア、ニュージーランドの3カ国のみだ。
国が定めた住居環境を満たさない世帯の割合は、24年は3.8%となり、前年比0.2ポイント上昇した。
24年の大卒就職率は69.5%で、前年比0.8ポイント低下した。コロナ禍の影響で20年には65.1%まで落ち込んだが、3年連続で上昇。23年には70.3%まで回復したものの再び悪化した。