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韓国で売っているから正規品? 来韓BTSファンを狙う「偽グッズ」、ソウルの土産物店に大量流通
17日午後、ソウル・明洞にある土産物店を訪れた。店内は外国人観光客でいっぱいだった。人気アイドルグループBTS(防弾少年団)のカムバック公演(21日、ソウル・光化門広場)を見るために韓国を訪れた、外国人の「アーミー(BTSのファン)」たちだった。
【写真】正規品? BTSグッズであふれる明洞・仁寺洞の土産物店
缶バッジやアーティストのフォトカード、タンブラーにはBTSのロゴが入っていた。しかし、正規のグッズであることを証明するホログラムは貼られていなかった。両手いっぱいにBTSグッズを抱えたポルトガル人のアンジェラさん(30)は「韓国で売っているのだから正規の『グッズ』なんでしょう? 全種類を一つずつ買うつもり」と話した。
BTSのカムバック公演を前に「偽グッズ」が猛威をふるっている。本紙がソウルの明洞や仁寺洞のショップ、さらに中国系の格安電子商取引(EC)サイト「AliExpress(アリエクスプレス)」や「Temu(テム)」などを確認したところ、BTSの最新アルバム『ARIRANG(アリラン)』のロゴを無断で使用した商品が大量に流通していた。アーティストや所属事務所の許可を得ずに無断で製造しているグッズは、著作権・商標権侵害の疑いがある。BTSの所属事務所HYBE(ハイブ)は「今月10日に国立中央博物館とコラボして作ったショルダーバッグ、カードホルダー、ヘアクリップなど5点のグッズ以外には、新アルバムのARIRANGに関連するグッズは出していない」と説明した。
仁寺洞のあるショップは、BTSのロゴ入りエコバッグを2万5000ウォン(約2700円)、缶バッジを1万ウォンで販売していた。いずれも非公式グッズだ。通販サイトはさらに巧妙だった。海外系通販サイトでは、公式の販売サイトでは見当たらないデザインのキーホルダーやシールが売られていた。21日のソウル公演直後に始まるBTSワールドツアーのスケジュールが書かれたTシャツもあった。ある業界関係者は「偽グッズがあまりにも多くて取り締まりが困難な上、所属事務所側もファンの生態系維持のために放置しているケースが多い」と話した。
実際のところ、偽グッズが流通しても対応は容易ではない。海外系通販サイトの商品は販売者の追跡や法的措置が難しく、観光地などにある実店舗も常時の取り締まりは簡単ではない。こうした中、偽グッズの流通は大幅に増えている。韓国知識財産処によると、商標権に関する取り締まりを行う特別司法警察では、商標権・専用使用権侵害容疑の刑事立件人員が2023年には234人だったが、24年に307人、25年には388人まで増えた。海外ネット通販の偽グッズ遮断件数も23年の16万1110件から25年には21万34件へと30%以上増えた。
大衆文化評論家のチョン・ドクヒョン氏は「グッズビジネスは結局はファンダム(熱狂的なファン)の基盤」だとして「企画会社と生産会社は、ファンたちが正当な価格と過程を経て正規商品を買えるよう流通全般を徹底的に管理する必要がある」と指摘した。
ク・アモ記者、ウォン・ジョンビン記者