鄭大哲(チョン・デチョル)憲政会長が「政権与党が行政府に続いて司法3法で司法府まで掌握したのに、唯一野党が活動できる国会の常任委までも全て持っていって掌握しようとしている」「暴走しようとしているとしか見えない」と語った。鄭会長は「これでは権威主義独裁へと進む」「金大中(キム・デジュン)元大統領が生きておられたら大いにお怒りになっただろう」とも述べた。憲政会は、元国会議員およそ1100人で構成される団体で、鄭会長は進歩(革新)系の「共に民主党」の国会議員と常任顧問を務めた大物だ。

 韓国国会は2000年以降、おおむね第1党が国会議長、第2党が法制司法委員長を分担して引き受けてきた。残りの常任委員長ポストの配分は議席数の比率に基づいた。国会運営が多数決だけで行われたら勝者独り占めは火を見るよりも明らかなので、最小限の「けん制と均衡」が必要、というコンセンサスが与野党双方にあったからだ。

 しかし民主党は、文在寅(ムン・ジェイン)政権時代の第21代総選挙で圧勝するや、予算決算特別委を含む18の委員長ポストを独り占めした。類例のないことだった。その後、今も問題になっている「賃貸借3法」「公捜処法」などを一方的に処理した。鄭会長が「常任委独り占めは絶対与党と大統領、国にとって利にならない」と言ったのは、こうした面を念頭に置いた言葉だろう。

 李在明(イ・ジェミョン)政権になって、民主党の暴走のスピードはますます速まり、範囲も広くなっている。李大統領が就任1カ月の会見で協治を強調した翌日、民主党は野党の要求を無視して法制司法委の委員長ポストを奪った。新政権を構成するための政府組織法案の与野党協議を与党が壊すという、とんでもない事件も起きた。大統領は「政権を取ったからといって思いのままにしてはならない」と言うが、民主党はほとんど全ての法案を一方的に処理している。80年近く続いてきた司法制度を、自分たちの思い通りに変えた。5月末から始まる22代国会後半期には、再び全ての常任委員長ポストを独り占めしたいと宣言した。政権を取るたびに常任委を独り占めするのだから、韓国国民はこれを徐々に記憶に留めるだろう。

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