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武漢市内で自動運転タクシーが相次いで立ち往生、中国当局が新規許可を中断
中国当局が、ロボタクシー(自動運転の無人タクシー)など高度な自動運転の試験運行に対する新規許可を暫定的に停止した。先ごろ湖南省武漢市で、インターネット検索大手・百度(バイドゥ)が運営する自動運転タクシー「Apollo Go(アポロ・ゴー、蘿蔔快跑)数十台が突然停止するという事故が発生し、これを受けて新規のロボタクシー投入に一時的に待ったをかけたとみられる。
ブルームバーグ通信は4月29日、消息筋の話として、中国政府が自動運転の試験運行に対する新規承認を停止したと報じた。工業情報化部など三つの部局(省庁)は4月初め、ロボタクシーと自動運転の試験運行事業を展開している都市の関係者らを呼んで会議を開催し、この席で関連事業の全面点検と安全管理の強化を指示したという。
今回の措置によって、関連の各企業はロボタクシー車両のさらなる投入や自動運転の試験運行拡大に待ったをかけられた状態だ。新規承認の停止がいつまで続くかは分かっていない。
消息筋によると、武漢で展開されている百度のロボタクシー事業も現在は中断した状態で、現地当局が事故の経緯を調査しているという。武漢は百度の自動運転タクシーサービスの最大拠点で、およそ400台の自動運転タクシーが走行しているといわれている。百度は2021年にアポロ・ゴーのサービスを開始し、22年から商用化を本格的に推進してきた。
しかし4月31日夜、武漢市内では至る所でアポロ・ゴーのタクシーが突然停止するという事象が発生した。一部の乗客がタクシーの中に閉じ込められたほか、高架道路や高速道路で突然止まるタクシーもあり、危険な状況になっていたという。
ただし、今回の措置によって中国の自動運転産業の育成方針が変化したわけではないとの見方もでている。中国はレベル3(条件付き自動運転)とレベル4(高度自動運転)の自動運転車の道路走行試験事業と「車・道路・クラウド一体化(車路雲一体化)」プロジェクトを通じ、自動運転の商用化を広範囲に推し進めてきた。北京の投資業界関係者は「中国当局がスピーディーに商用化を進める過程で安全問題が露呈したため、それらの問題を点検するための速度調整措置に近いものだろう」と話した。
北京=イ・ボルチャン特派員